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水道水の放射能とその影響に関する最新情報!

水道水   1,610 Views

水道水の放射能は大丈夫なのでしょうか?

2011年3月11日の東日本大震災によって起こった福島第一原子力発電所事故によって、今までほとんど不安要素と考えられていなかった放射能が、一気に私たちの身近な脅威に感じられるようになりました。

この事故による放射能は水道水にどのように影響したのでしょう?

水道水の放射能検査やその基準、水道水の放射能除去の仕方や、実際水道水は放射能に汚染されているのかどうなのか、水道水の放射能に関するあらゆる情報をまとめてみました。

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Contents

水道水の放射能とは

放射能が昨今の日本で注目されるようになったのは、福島第一原子力発電所事故後ですが、実は放射線は自然界にもともと存在しているもので、宇宙や、大地、食物、ミネラル、空気中にも含まれます。

人間に必要なミネラルの一つであるカリウムに含まれるカリウム40は自然放射性核種の一つで、体内に摂取されると体内被曝を受けているのと同じことになります。

大気中に存在するラドンもそうなのです。

日常口にする食物や水にも、極微量に放射性核種が含まれているため、実は常に体内被曝しているということになり、人間の被ばく量は年間0.25 mSv(ミリシーベルト)程度あるのです。

この数値は胸のX線を2,3回受けるか、もしくは東京ニューヨーク間ぐらいの距離を飛行機で2往復半した影響と同じぐらいのもので、大したものではありません。

このように自然に存在する水の放射能は、微々たるものなのです。

 

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福島第一原子力発電所事故による放射性物質の放出

ところが、福島第一原子力発電所事故では、津波による浸水のためにポンプが動かず、原子炉を冷やすことができなくなり炉心溶融(メルトダウン)、その結果水素が大量発生して水素爆発を起こしたり、水素爆発を起こさせないためのベント(格納容器内の蒸気を外に逃がす操作)、格納容器の破損、冷却水漏れなどの結果、大量の放射線物質が放出されました。

その放出量はチェルノブイリ原子力発電所事故の約6分の1の約90京ベクレル(Bq)(ヨウ素換算値)であったようです。

これらの放射線物質は風によって茨木県方向ヘ流されましたが、風向きは次第に西向きになり、その後の雨の影響で放射線物質は降下し、群馬県北部、栃木県北部に汚染が広がりました。

その後の風や雨によって、宮城・岩手県境付近、茨城県南部・千葉県北部にも高濃度汚染地域ができました。

その結果、これらの地域を含む東日本の水道水には、放射線物質が見つかるという事態になりました。

放射線、放射能、放射性物質の違い

ここで、放射線物質という言葉を使いましたが、これは放射線を出す物質のことです。

主なものにはヨウ素やセシウムなどがあります。

放射線は放射線物質から放出される粒子や電磁波のことで、放射能は放射線を出す能力のことです。

ですから、放射能が漏れる、という使い方は実は少しおかしい気もしますし、水道水の放射能という言い方も本当はおかしいのですが、放射線物質のことを放射能と表現することもあり、放射線物質が漏れている状態のことを放射能漏れと表す場合もあるようです。

ですから、この記事で水道水の放射能というと、水道水に含まれる放射線物質のことを指すことにします。

また、放射能は時間とともに減っていく、つまり放射線を出す力は時間とともに薄れていく性質があります。

 

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放射性物質のいろいろ 

放射能のある放射線物質で、今回よく報道にでてきていたのはセシウムやヨウ素でしたが、放射線物質にはもっといろいろな種類があります。

ヨウ素

ヨウ素131は、放射能汚染の原因となる主要三核種(ヨウ素131、セシウム134、セシウム137の3つ)のうちの一つです。

原子力事故で放出される割合が最も大きい放射性物質で、気化して大気中に広い範囲に拡散しやすい性質があるため、呼吸や飲食によって体内に吸収されやすい物質です。

体内に入ると、甲状腺がその機能維持のためにヨウ素を必要とするため、甲状腺に蓄積されやすく甲状腺がんの原因となりますが、被爆を防ぐために甲状腺を放射線を持たないヨウ素剤で飽和しておくと予防が可能です。

しかし、ヨウ素剤の投与は被爆直前ならば高い防止率が見込めますが、被爆3時間後の投与で50%、被爆6時間も経ってからの投与ではまったく防止の作用はありません。

ヨウ素の半減期(放射性崩壊によってそのうちの半分が他の各種に変化するまでにかかる時間)は8日なので、水道水にヨウ素131が発見されたのも事故後1ヶ月以内でした。

放射性ヨウ素の長期の影響は考慮しなくても問題ありません。

セシウム

セシウム137もセシウム134も主要3核種に入ります。

セシウム137は体内に入ると血液の流れに乗って腸や肝臓にベータ線やガンマ線を放射し、体液や筋肉に蓄積し、腎臓を経て体外に排出されますが、その期間は100日から200日と長いため、被爆の影響はかなり大きいです。

このように体液に含まれ体全体に含まれるセシウムの性質は、カリウムとよく似ているとされています。癌や白血病の原因となります。

放射性セシウムは、使用済み核燃料の放射能の原因となるため、チェルノブイリ原子力発電所事故後に発生している放射能の原因の大部分を占めています。

また、半減期は約30年とかなり長いです。

また、セシウム134も原子炉や使用済み核燃料からできるもので、半減期は約2年です。

土壌や海底堆積物に含まれたり、海水に溶けやすい性質があるため、それを摂取した魚などに蓄積していることも多いです。

セシウムは沈積物中に固着されて、土壌からの移行も少ないことから、飲料水への影響は少ないとされています。

ストロンチウム 

原子力発電ではウランが主な原料となり、その核分裂によっていろんな元素ができますが、代表的なものはセシウムとストロンチウムです。

セシウムの性質がカリウムに似ていたのと同様に、ストロンチウムはカルシウムにその性質が似ているとされています。

ストロンチウムは水や土壌に多く含まれ、植物は根から、動物は食物や飲水から摂取されるのはカリウムと同じですが、ストロンチウムは体内に入ると骨に多く蓄積される事になります。

アメリカと旧ソ連が行った核兵器実験時には、放出されやすい放射性ストロンチウムの大気中濃度がとても高かったという記録があります。   

原発事故ではストロンチウムが放出されますが、セシウム137と比べると放出される濃度も低く、飲料水への影響も少ないと考えられます。

ただ、放出されると葉菜の表面への沈着が問題になり、それを摂取したウシやそのミルク、沈着した食物の影響による体内被曝の心配があります。

プルトニウム 

プルトニウムはダイオキシンと同様に、人類が作り出してしまった最悪な物質の一つと言われており、その化学的毒性は強く、強い放射能をもち、原爆の材料にもなります。

もともと自然には存在しない物質ですが、天然のウラン235が一定の自然環境のもとに連鎖反応をおこしてできた天然プルトニウムの存在は認められており、約17億年前に60万年ほど運転していた天然原子炉も発見されています。

人工的には、ウラン 238の原子核に中性子をぶつけるとできます。

1945年以降の核実験によって、地球上に放出されたため、世界中の人体中に極微量のプルトニウムが含まれていることになります。

プルトニウムには他の放射性物質と同様に発ガン性があります。特に肺・肝臓・骨に集積する性質がありますが、気体にはなりにくいため、今回の事故での拡散の可能性は低く、過度に心配する必要はありません。

またその半減期は2万4千年にもなります。

ウラン 

ウランは自然にどこでも存在するもので、ウラン鉱石としても採掘されています。

ウラン238の半減期は約45億年とされていることから、地球が誕生した約45億年前のウラン238の量は今の2倍と言うことになります。

原子力発電の主要な核燃料がウランですが、ウランは原発事故によっても飛散することはないため、水道水及び飲料水への影響を考える必要はありません。

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水道水の放射能検査について

水道水の放射能検査は、原発事故の影響による放射性物質の水道水への影響状況を調べるために各都道府県にて測定されています。 

原子力安全委員会が定めた飲食物制限に関する指標値を基準に測定され、その頻度は厚生労働省からの通知で原則として月1回以上とされています。

水道局によっては毎日測定されているところもあります。

水道水の放射能検査にはゲルマニウム半導体検出装置が使われる

放射能検査は、ゲルマニウム半導体検出器を使って測定すると最も正確な数値を出すことができます。

ガンマ線スペクトル(ガンマ線のエネルギーごとの計数値)を測定できるので、ガンマ線を出す放射線物質の種類ごとの濃度がわかるのです。

ガンマ線を出すヨウ素とセシウムはこれによって、簡単に微量の放射線物質が定量で

きます。ただし、そのガンマ線が一時的な(事故の影響による)ものなのか、環境由来のものなのかを区別するためには一定数測定する必要があり、その作業には一定時間も必要になってきます。

放射線物質の濃度が低ければその作業は更に難しくなるため、より長い時間が必要になります。

また、より細かな数値を出してくるにはかなりの時間が必要になるので、検出限界値0.6〜0.8ベクレル/kgとされており、それ以下の数値は不検出として処理されています。

また、ガンマ線を放出しない放射線物質(ストロンチウムやプルトニウムなど)は測定できない欠点がありますが、ストロンチウムの分析には約1ヶ月、ウランやプルトニウムの分析にも約1週間が必要で、何度か測定した結果、セシウムの量に比べてそれらの核種の存在割合は十分低く、もしベータ線の値が増加すれば(それらの核種が増加すれば)セシウムの値も上昇するはずであることから、特にヨウ素・セシウム以外の検査は義務付けられていません。

ゲルマニウム半導体検出器による検査は正確で良いのですが、器械は1,500~2,000万円と高額なため数が限られており、いくつもの試料を効率的に分析する点で疑問があるので、スクリーニング法も取り入れるよう推奨されています。

ゲルマニウム半導体検出器によって精密検査をする必要があるかを判断するために、先に簡易検査(スクリーニング分析)を行なう方法です。

この検査には、価格250~600万円程度のNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータが使われます。

 

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水道水の放射能検査に使われる単位

放射能検査に用いられる単位は、Bq(ベクレル)/kg(キログラム)です。これは、水や食品1キログラム当たり、どのくらいの放射能が含まれているのかを表しています。

水は1リットル=1キログラムなので、水1リットルにおける放射能の量を表しているのと同じことです。

人体が受ける放射能のダメージ量をあらわすのにシーベルトという単位が使われますが、これはベクレルとは違い、人体が影響を受ける線量をあらわすもの(例えば、1時間に何シーベルトというと、どれだけ被爆量があるのかわかる)なので、水道水中の放射能の総量をあらわす時にはベクレルを使います。

ベクレルの値がわかっていれば、そこに放射性核種それぞれ異なる実効線量係数という値を掛けて計算すると、シーベルトの値を求めることができます。

水道水の放射能の検出限界値とは

検出限界値とは、放射性物質を検査する装置が検出可能な最低濃度を指します。ゲルマニウム半導体検出器を用いると、検出限界値1ベクレル/kg以下を確保でき、感度の高い検査が可能になります。

大部分の水道局は検出限界値1ベクレル/kgで測定されていますが、東京や大阪などいくつかの水道局では検出限界値を0.6〜0.8ベクレル/kgまで引き下げて細かく測定されています。

不検出とされるのは、水道水中の放射性物質濃度が検出限界値を下回っていることを意味します。

例えば、セシウム値が0.8 Bq/kgあるとして、検出限界値1 Bq /kgの時には不検出となるのに、検出限界値0.6 Bq/kgの時には検出されたとなってしまうため、この検出限界値は実は大切なものと言えるかもしれません。

水道水の場合、検出されるセシウム量は事故直後を除き、0.01 Bq/kg~0.0001 Bq/kg程度のレベルで、実際には不検出とされても問題ないぐらいに微量です。

これほどの細かい数値は、下記に述べる3ヶ月分の水の測定で出すことができます。

検出限界値1 Bq /kgで不検出としている都道府県が多い中、より手間と時間をかけて細かい数値を検出値として出している場所がセシウムが高いと非難されている事もあります。

実際には、不検出としている場所のほうが高い値がでているのかもしれませんが、どちらにせよ微量なので問題にすることもありません。

検査される放射性物質の種類

一般には水道水については放射性ヨウ素(ヨウ素131)と放射性セシウム(セシウム134、セシウム137)を検査の対象にしていました。

ただし、ヨウ素については半減期が短く、事故後1年が経ったことから、2012年4月1日から食品中の放射性物質から除外されました。

セシウムについては、「水道水中の放射性物質に係る管理目標値」に、セシウム134とセシウム137の合計が10 Bq /kg以下とされ、ひきつづき検査は継続されています。

それ以外の放射性物質については、特にプルトニウムやストロンチウムなどは国民の不安の声も多いのですが、とても低い濃度レベル(濃度比が最も大きなストロンチウム90であっても1セシウム137の2%程度)であることから、検査義務の対象にはなっていません。

福島ではそれらの検査も年に1度行っており、プルトニウムは不検出、ストロンチウムは検出はされましたが事故以前と変わらず非常に低濃度で、健康に影響を与えるレベルではないことが確認されています。

水道水の放射能についてのモニタリング

水道水中の放射能量をモニタリングする方法には、普通に水道水2リットルを蛇口にて採取し、ゲルマニウム半導体検出器にて測定する方法と、毎日1.5リットルの水を採取し蒸発させて濃縮し、それを3ヶ月分まとめて検査する方法とがあります。

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水道水を濃縮して放射能を調べる

このようにして集めた水からは、毎日の検査では測れない微量の放射線物質の値を出すことができます。2012年5月からこの方式で3ヶ月に1度詳細なデータが測定されました。

0.01 Bq/kg~0.0003 Bq/kg程度までわかるので、この検査で放射線物質が検出されたと言うのと、普通に蛇口で採取した毎日の水の検査で放射線物質が検出されたというのでは、濃度やことの重大さが全然違います。

水道水等の放射能測定マニュアルについて

水道水の放射性物質の測定については、厚生労働省が発行した「水道水等の放射能測定マニュアル」に詳しく書かれています。

セシウムの測定にはゲルマニウム半導体検出器を用い、検出限界値1Bq/kg を確保する事を目標として測定するよう求められています。

水道水の放射能の基準値について

水道水の放射能基準値や、もともとの放射線物質の値を知ることは、震災時の放射能が私達の生活にどのくらい影響を与えたのかを知るのに役立ちます。

日本の基準値について詳しく見ていきます。

 

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震災前の放射能の基準と実際値はどの程度だったのか?

震災前の放射能については、原子力安全委員会によって飲食物制限に関する指標値が定められていました。それによると、飲料水中の放射性ヨウ素は300 Bq/kg、放射性セシウムは200 Bq/kgでした。

これは緊急時の対策基準値とも捉えることができます。

実際の放射線物質の値は、震災後数ヶ月経過した後の値とそうは変わらず、最大でも0.12 Bq/kg、通常は0.0003 Bq/kgよりも低く検出されない程度でした。

震災後、放射能基準値の引き上げがあった?

震災後、放射線基準値の引き上げがあったというように解している人もいるようですが、実際にそのような事実はありません。

震災前の基準値がWHOのガイダンスレベルであったと解すれば、4月1日改定前の基準値(ヨウ素300 Bq/kg、セシウム200 Bq/kg)が引き上げのように見えるかもしれませんが、実際には当時現在のような通常時の基準値は法規定されておらず、上で述べた制限に関する指標値しかなかったため、震災前と震災後4月1日までは法規定された指標値に変化はありません。

その後の水道水の放射能の基準はどうなっているか?

原発事故後の2011年3月21日以降は乳児による水道水の摂取について、暫定的な指標値が示されました。

それによると、乳児の飲料水中の放射性ヨウ素は100 Bq/kgとされました。これを受け、水道水中の放射性ヨウ素が100Bq/kg を超える場合には,乳児による水道水の摂取を控えるよう通知がなされました。

乳児以外に対する値はそれまでと同様にヨウ素300 Bq/kg、セシウム200 Bq/kgでした。

その後、食品衛生法における飲料水に係る新たな基準が10Bq/kgと設定されたことから、水道水についても、2012年4月1日から管理目標値として、放射性セシウム(セシウム134及び137の合計)が10Bq/kgとされました。

ヨウ素については半減期が8日と短く、検出されていないことから目標値の設定の必要はないとされました。

アメリカの水道水の放射能基準

アメリカでは、平常時の水道水の放射能基準値は、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)により0.111 Bq/kgとかなり厳しく設定されています。

また、アメリカ食品医薬品局(FDA)のガイダンス基準では緊急時の対策基準としてヨウ素131を170 Bq/kg、セシウムの合計を1200 Bq/kgとしています。

これと比較すると、日本の制限基準値はそれほど高いというわけでもなく、良い値だと思われます。

水道水の放射能の世界基準 

WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインには、1年間毎日2 Lずつその水を摂取した場合の実効線量が0.1 mSv/年となる濃度を基準として、ガイダンスレベルとしています。

このレベルに従い、WHOのセシウムの基準量は10 Bq/Lになっています。日本もこれに従い、同じ値に設定されました。

また、このガイダンスレベルは、1年間トータルの計算により出してきた数値なので、超過しても直ちに影響があるわけでもなく、飲用不適当とされるわけではありません。

日本の水道水放射能の現状

震災後、福島県飯館村の水道水で、指標値の 3 倍を超える 965Bq/kg のヨウ素が検出されたため、日本ではじめて放射性物質の影響による水道の飲用制限が広報されました。

また、3月22日には、東京都金町浄水場で採水された水道水に,ヨウ素 210Bq/kg が検出されたため,3 月 23 日に首都圏での乳児の水道飲用制限が出されましたが、ヨウ素の半減期は短いためすぐにこのような異常値は見られなくなり、制限は解除されました。

セシウムについても震災後数ヶ月は少し検出されることがありましたが、それ以降検出限界値1 Bq/Lで不検出が続いています。

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水道水の放射能の推移

では、水道水の放射能の実際の値について、もう少し詳しくその推移についてみていくことにします。

福島第一原子力発電所事故直後の水道水の放射能について

原発事故直後に水道水から検出された放射性物質のうち、一番高い値は、3月16日に検出された58 Bq/kgのセシウム、3月20日に福島県飯館村の水道水で検出された965 Bq/kgのヨウ素です。

ヨウ素は限界基準値であった300 Bq/kgを大幅に上回っていたため、不安は募りましたが、半減期が短いためすぐに沈静化しました。

セシウムの方は限界基準値200 Bq/kgには達しないけれど、半減期が約2年、約30年と長いので、体内被曝を恐れる人の関心事になりました。

ヨウ素は福島の他に茨木、栃木、群馬、埼玉、千葉県、東京都、神奈川、新潟でも50 Bq/kg以上の比較的高い値が検出されました。

セシウムも福島の他に茨木、栃木、群馬、千葉、東京でも1Bq/kg以上の値が検出されました。

事故後の水道水の放射能量の推移

全体的に見ると、放射線物質は事故後何度か測定され、3月下旬に広範囲でもっとも高い値がみられ、その後4月上旬には検出限界値1Bq/kgでの不検出が続くようになるという傾向がみられました。

水道水の放射能は3ヶ月後にどうなったか? 

その後もまれに一時的に低い値で検出されていますが、3ヶ月後にはほとんど毎日不検出になりました。

東京都では、1番最後に検出された数値は、ヨウ素に関しては2011年5月3日の0.10 Bq/kg、セシウム134に関しては4月25日の0.32 Bq/kg、セシウム137に関しては7月2日の0.14 Bq/kgでした。

それ以降は不検出が続いたわけですが、この不検出というのはまったく放射性物質がないという意味でもなく、検出できないけれど実は微量に含まれている、ということもあります。

実際、2011年の水道水に放射性物質が少量なりとも見つかった県は、その後も継続して検出され続けており、それは以下の12の県になります。

岩手県(盛岡市)、秋田県(秋田市)、山形県(山形市)、福島県(福島市)、茨城県(ひたちなか市)、栃木県(宇都宮市)、群馬県(前橋市)、埼玉県(さいたま市)、千葉県(市原市)、東京都(新宿区)、神奈川県(茅ヶ崎市)、新潟県(新潟市)

水道水の放射能、2012年は?

2012年も同様に上で述べた12の県からセシウムが検出されています。検出されていると言っても、数値は0.0003Bq/kgぐらいから0.0172Bq/kg(全都道府県での最高値、茨城県ひたちなか市7月~9月の値)ですので、極めて微量です。

2012年を通して一番多いのは茨城県ひたちなか市、次に栃木県宇都宮市、次は東京都や福島です。

水道水の放射能、2013年は?

2013年も同じ12の県から検出されていますが、最高値は茨木県ひたちなか市の10月~12月の値で0.0154Bq/kgです。やはり茨木はいつも数値が高く、続いて栃木、後はどこも似たような値になっています。

水道水の放射能、2014年は?

2014年は1月~3月に検出された茨城県ひたちなか市の数値0.0212Bq/kgが飛び抜けて高く、続いて栃木となっていますが、7月以降はこの順序が逆になり、栃木が一番、後は似たような数値に収まっています。

検出された12の県は相変わらず同じです。

水道水の放射能、2015年は?

2015年もセシウムが検出された県は同じですが、栃木、茨木で高かった数値は他県と同程度に収まりはじめ、全数値はほぼ全て0.003Bq/kg以下になりました。

2015年の最高値は栃木県宇都宮市の0.0058Bq/kgでした。また、千葉県市原市で1月~3月の検出結果に、ごく少量のヨウ素0.0046Bq/kgが発見されています。

水道水の放射能、2016年は?

2016年の3ヶ月濃縮水道水の検査結果は今のところ6月分までしか結果が公開されておらず、1年間すべての結果を述べることはできないのですが、2015年までと比べるとすべての県でセシウム量が0.0017Bq/kg以下に下がり、代わりに東京都が0.0087Bq/kgで最高値をつけています。

また神戸では、1~3月に0.00045Bq/kg、4~6月に0.00063Bq/kgと微量のヨウ素が発見されました。

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水道水の放射能汚染について

水道水が放射能に汚染されると私達の体にはどんな影響を与えるのでしょうか?

放射性物質と水の関係や、その影響の仕方についてみていきます。

放射性物質がどのように水道水を汚染するか?

放射性物質は原発事故によって大気中にばらまかれ、風の影響を受けて飛ばされると大気中に含まれ、天候の影響を受けると雨と一緒に土壌や海に降り注いだりして、土や海水、川や湖の水を汚染します。

放射性セシウムは水溶性があるので水に溶けますが、土壌中の粘土はセシウムを吸着しやすいので浄水場できちんと処理すれば取り除くことが可能です。

同様に、川や海に溶け込んだセシウムも、水中の浮遊物やプランクトン、粘土質などに吸着し、水底の土壌に積もります。

ただ、汚染された水が水道水の水源になっているのにきちんと除去作業が行われないと、放射性物質の混じった水道水を供給してしまうことになるので、水道局の責任は重大です。

また、放射線物質は、土壌に含まれるとそこからできる植物や食物も汚染されるため、それを食べると体内被曝する他、その植物を食べた動物の肉やミルクからでも体内被曝します。

水道水や飲料水よりも、こういった食物には遥かに高濃度の放射能が含まれているため、水道水よりもこういった食物にこそ注意するべきです。

とはいえ、汚染された水を飲用することでの被爆の他、その水に浸かったりすることによる肌からの吸収でも被爆します。

 

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水道水の放射能が体へ与える影響

では、汚染された水道水を飲むことで体にはどう影響するのでしょうか?

シーベルトによってその影響力を数値化できる

シーベルト (Sv)は、人体が放射線をどれほどあびるのか、すなわち被ばく線量を表す単位です。

原子力基本法には、自然放射線、医療被爆以外に浴びても良いとされている限度量を「追加被ばく線量 年間1mSv(ミリシーベルト)」としています。

これは、飛行機で東京ニューヨーク間を2往復半する時に被爆する量、もしくは胃のX線検診を2回受ける時に被爆する量とほぼ同じです。

これらは追加被爆線量には含まれず、こういった自然に受ける放射線量は、世界平均で年間約2.4 mSvと言われています。

ちなみにガンの発症率が上昇し始めるのは50 mSv、吐き気などの自覚症状が出始めるのは1 Svです。

水道水にどれだけの放射性物質が入っているかは、ベクレルで表示されていますが、その水を飲んだ時に受けるダメージが何ミリシーボルトなのかを明記していることは少ないです。

ベクレルからミリシーボルトへは、それぞれの放射性核種によって割り振られている実効線量係数を掛けると求めることができます。算出式は、以下のようになります。

「食物1kgあたりの放射能の量(Bq/kg)×実効線量係数(mSv/Bq)」

また、放射性ヨウ素の実効線量係数は0.000022、放射性セシウム134の実行係数は0.000019、放射性セシウム137の実行係数は0.000013です。

震災後、965 Bq/kgのヨウ素が発見されたのが最高値でしたので、この水を1リットル飲んだ場合にどのくらいの放射線を受けるのか計算してみると、

965 Bq/kg×0.000022(mSv/Bq)=0.02123 mSv

となり、追加被曝線量年間1mSvの約50分の1です。

汚染された水道水を飲むことで体にどう影響するか?

放射能物質が体内に入っても(内部被曝)、非常に高濃度でない限り、直ちに症状が出るものではありません。

それらの放射性物質が徐々に体内に溜まっていき、累計としてある程度の量になったり、体外被曝を受けてある程度時間が経過した後に体に不調が出てきたり、免疫力が低下したり、白血病や癌になりやすいという事が言われています。

水道水に含まれる放射線物質は他のものと比較すると微量なので、水道水を飲んだことで悪影響を及ぼすという事はありえませんが、数ある内部被曝の一つの可能性と考えることはできると言えます。

また、放射性核種によって、その体への影響は違ってきます。核種によっては、体内に取り込まれたとしても分配され急速に取り除かれるものもあります。

その場合は影響が低いといえますが、例えば今回問題になった放射性ヨウ素は体内に取り込まれると甲状腺に溜まり濃縮され、除去されにくいため、甲状腺の機能を損ねたり破壊してしまうことがあります。

また、放射性セシウムは筋肉や全身に、ストロンチウムは骨に沈着しやすい性質があります。

水道水の放射能が乳幼児に与える影響

子供はより放射線の影響を受けやすいとよく言われます。

実際には摂取した放射線物質の量だけ体内に溜め込まれるのは大人も子供も同じなのですが、子供は細胞分裂が活発で新陳代謝が激しいので被爆後の進行が早く、すぐに症状が現れるということはあります。

また、子供の将来は長いので、この先どんな影響が出るか確定的に言えないばかりか、小さいときから普通の人より多くの放射能を溜め込んでしまい、生涯ずっとその影響を受けるので注意しておくほうがよいのは言うまでもありません。

チェルノブイリ原子力発電所事故では放射性ヨウ素が多量に放出され、海藻などから正常なヨウ素を取る習慣のなかった現地住民はヨウ素欠乏症にあったため、放射性ヨウ素の甲状腺への吸収が著しく、汚染されたミルクを飲んだ小児の甲状腺がんや甲状腺機能不全の例がとても多くみられました。

事故前の11年間では小児甲状腺がんの発生件数は7件であったのに、事故後の11年間では508件も確認されています。

今回の福島事故でも、事故当時18歳以下だった約38万人に対する甲状腺検査の結果、今までで合計145人(2016年12月27日時)が甲状腺がんの認定を受けていますが、被爆の影響かどうかはまだはっきりしていないということです。

赤ちゃんのミルクは安全なのか?

2011年12月には、乳児向け粉ミルクから放射性物質が検出されました。

暫定規制値(乳製品は200 Bq/kg)をおおきく下回る数値(22~31 Bq/kg)で、一部のものだけだったので、回収され問題は収束しましたが、心配する声は多くありました。

その後2012年4月1日には、国際規格を作成しているコーデックス委員会の指標を参考に、放射性物質を含む食品からの被ばく線量の上限を年間5mSvから年間1mSvに引き下げ、乳児用食品や牛乳の放射性セシウムの基準値を200 Bq/kgから50 Bq/kgへ引き下げました。

粉ミルクから検出された数値はこの 引き下げた基準値にも及ばない程度のものだったので、それほど心配する必要もなく安全だといえますが、心配ならデータを明記してあるメーカーの物を選んだり、外国産のものを選ぶとよいかもしれません。

また、粉ミルクを溶かす水は水道水がよいのか、ミネラルウォーターがいいのかという議論も度々されます。

確かに震災後の水道飲用制限のあった時の水道水は問題ですが、制限解除された水道水、現在供給されている水道水は基準を満たしているわけで、管理されており安全です。

さらに水道水の基準値、セシウムの管理目標値は10Bq/kgなのに対して、実際の水道水のセシウム量は検出されたと言われるレベルが0.0087Bq/kg、その他全国の水道水ではそれ以下のセシウムしかないことを考えれば安全と考えるのが普通です。

ミネラルウォーターにももちろん震災の影響による放射線物質が含まれている可能性はまずありませんから、ミルクに使う水は放射能の観点から言うとどちらでも構わないといえます。

離乳食に水道水を使っても大丈夫?

水道水は離乳食に使っても問題ありません。すべての水道水は放射性セシウムがないか検査されてから供給されています。

ウォーターサーバーの水ならば放射性物質がなくて赤ちゃんにも安心だという売り込みがよく見れられますが、放射性物質があるかどうかの検査は水道局が行っているものと同じで、検出限界値0.6~0.8 Bq/kgでの測定です。

そのため、不検出となり安全性を謳っていますが、水道局が3ヶ月毎に行っている濃縮水のモニタリング測定のような詳細な値は出ていないので、実際の値はわかりません。

ウォーターサーバーには塩素など別の観点でメリットがあるとは思いますが、放射能に関しては水道水と同じです。

また、離乳食で放射能の影響を気にするなら、ほとんど問題のない水よりも、より放射性物質の濃度の濃い食材を心配するほうが賢明です。

麦茶はいつから与えてもいいのか?

麦茶はカフェインが含まれていないため、乳幼児からでも薄めて飲ませることができるお茶です。

6ヶ月頃から薄めたものを与えてよく、9ヶ月頃には大人と同じ濃度の麦茶でも良いとされています。

水出しだと雑菌が心配ですが、煮沸すれば水道水を用いても問題ありません。

煮沸で放射性物質はなくなりませんが、水道水のセシウムは毎日の検査では不検出で、微量に見つかったとしてもまったく気にするレベルではないのです。

それでも心配なら市販のベビー麦茶を購入する方法もあります。

水道水の放射能が妊娠中に与える影響 

放射能は、原爆やチェルノブイリ事故などのように非常に高濃度の外部被曝をした場合には遺伝子に問題が出る、不妊になる、胎児の脳に影響を及ぼすなどの実例がありますが、今回の事故のようにごく小規模な水素爆発では放射線量がぜんぜん違うため、同様に考えることはできません。

今回は外部被曝の影響を受けたのは作業員だけでしたし、逆に長時間続く放射線物質による内部被曝ということは前例がないため、詳しいことはわからないようです。

ただ、水道水の放射能のみの影響について考えると、やはりとても濃度が低いため危険性はないと考えられます。

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水道水の放射能は危険?

水道水の放射能が危険であったのは、事故直後の2011年3月の間のことです。

高濃度のヨウ素が発見され水道水の飲用制限がされていた間、その地域では飲料水を買うしかない状況でした。

その状況はヨウ素の半減期が短いこともあってすぐにおさまり、水道局でも徹底した放射能除去を行い、不検出とされるようになれば水道水はもう危険なものではありません。

それにもかかわらず、不安ばかりが広がり、いつまでも放射能に怯えて生活する人はどんどん増えている印象を受けました。

また、事故後当初には行われていなかった3ヶ月濃縮水道水のモニタリングが翌年から行われたことで、放射能が検出されたという情報、不安を煽るような情報ばかりが広がり、実際の値の低さを冷静に見られない人が多かったように思います。

危険ではないことをもう一度強調しますと、WHOに基づいた水道水の放射性セシウムの管理目標値は10Bq/kgで、この濃度を1年間連続して超過した場合に限って年間線量0.1mSvを超える濃度として設定されています。

つまりたとえ毎日10Bq/kgの水道水を飲んでも年間被ばく量は0.1mSvでしかないわけです。

ですが、日本の水道水は例えば東京では、2011年5月4日以降はずっと不検出(測定値が概ね0.2 Bq/L以下)が続いています。

その後3ヶ月分の水道水の放射性物質の検査により、より詳しい値が公開され、それによると0.003から0.0087 Bq/kgという値で推移していることがわかりました。

この程度の値が検出されたのは全国のうちでも12都県だけで、その他の県ではそれさえも検出されていません。

この値は先に述べた管理目標値の1000分の1以下です。

それなのに、東京の水道水は放射能で汚染されている、と言われてしまうのです。

同じ値を出しているのに、検出限界値が高いために「不検出」と言えば安心し、より透明さを増すために詳細な値を出すと「東京はもう終わり」などと言う人がいるのは非常に滑稽に感じられます。

情報の断片だけを見て振り回されないで、本質を知ることが大切です。

 

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放射能汚染された水道水を加湿器に使うのは危険?

放射能汚染された水道水を加湿器に使うと、放射線物質が蒸気となって室内に撒き散らされるように感じるかもしれませんが、そうはならず、水道水をやかんで沸騰させる時と同様に、水道水に濃縮されて残ります。 

ですから、加湿器に使っても危険ではありません。

放射能汚染された水道水のシャワーは危険?

放射性物質は、飲用して口から摂取しても体内被曝しますが、シャワーやお風呂などで皮膚吸収する事によっても体内被曝します。

もし水道水が高濃度の放射性物質を含んでいればシャワーもとても危険ですが、水道水の放射能濃度はとても低いため、危険ではありません。

放射能汚染された水道水で米とぎをするのは危険?

水道水の放射能は微量なので米とぎをしても危険ではありませんが、米ははじめに接触した水を吸収してしまうので、塩素を含んだ水道水より塩素除去した水を使用したほうが美味しいご飯が炊けると言われています。

水道水の放射能を少しでも心配するなら、ご飯に放射性物質が付着しないように別のお水を使ってもいいですが、ミネラルウォーターにはカリウム40の放射能が含まれていることもありますし、ウォーターサーバーの水も実際の放射線濃度はわからず、どのお水を使っても水道水とそうは変わらないのではないかと思います。

放射能汚染された水道水での料理は?

放射能は少ないので水道水で料理をしても問題ありません。

水道水より、食材に含まれる放射能のほうがはるかに多いので、食材の心配をしたほうが賢明です。

きのこ類(特にしいたけ)、山菜類、葉物野菜、果物、豆類、牛肉、魚類、海藻類は特に汚染されやすいと言われています。

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水道水の放射能被爆を防ぐ対策

水道水の放射能について、厚生労働省のサイトでは全国の水道局の検査結果を公表しており、それによると現在の水道水は安心できるレベルにあります。

しかし、少しの放射線も体内に取り入れたくない、避けられるものはどんなことでも避けたいと思う人がいるも事実です。

目に見えない物だけに放射能を防ぐのは難しく、雨の日に濡れないようにする、外から帰ったら衣服をはたく、すぐに洗濯する、うがいや手洗いを徹底する、マスクをするなどの対策のほか、食材は産地を選び汚染されやすい食材を避ける、料理する前によく洗う、放射能測定器を携帯してチェックする、RO方式浄水器で水道水の放射能を除去するなどの対策をする事ができると思います。

水についても業者に頼むと測定してもらえるので、いくつかの種類の水を測定して放射能汚染の少ない物を選ぶようにすると少しは安心できるのではないでしょうか?

水道水の放射能の除去について

水道水から放射能を除去するにはどうすればよいのでしょう?塩素のように、簡単に取り除くことはできるのでしょうか?

家庭用浄水器で放射能を除去できるか?

家庭用の浄水器で除去することができれば1番てっとり早く、不安にならなくても済みます。普通の浄水器では放射能を除去するのは不可能ですが、逆浸透膜方式の浄水器ならば放射性物質を除去できるとされています。

そのため、福島原発事故以降、逆浸透膜方式の浄水器は飛ぶように売れたといいます。

逆浸透膜方式浄水器はRO方式浄水器とも言われ、膜の穴の大きさがとても小さいため、水以外の塩やイオンなどの不純物を透過させず、海水を真水に変えることもできるのです。

純水を作り出すことのできる浄水器です。

放射性除去率は95%以上ですが、100%ではないため、さらにDIフィルターと呼ばれるイオン交換樹脂フィルターを浄水器へ設置して、より確実に放射能を除去し、より純度を高めたいという考えの人が増えてきています。

沸騰させると放射能を除去できるか? 

水道水に含まれる放射能は、沸騰させても放射能を除去することはできません。蒸発せず、濃縮されてしまい逆に危険なため、そのまま飲むほうが安全です。

浄水場での放射能除去方法

水道水になる水源の水にも、放射性物質が含まれることはあります。

放射性セシウムは水の中で粒子やイオンの状態で存在し、セシウムイオンはプラスの電荷を帯びています。そのため、マイナスの電荷をおびた土壌の表面に吸着されやすく、濁質に紛れて来るのです。

浄水場では原水に凝集剤を投入し、その濁質と一緒にセシウムを凝集、沈殿させ、最後に砂ろ過処理をすることで取り除くことが可能になります。

そのかわり、ろ過の結果残った濁り(土砂)を集めて脱水処理した発生土には、水から取り除かれた放射性物質が多く含まれています。

ところが、放射性ヨウ素は水中で様々なイオンの形で存在し、凝集沈殿処理や、粉末活性炭処理では除去することができません。

しかし、消毒用塩素と接触すると放射性ヨウ素の形態が変わり、新形態のヨウ素は粉末活性炭に吸着しやすいので、その方法を用いて除去することが可能になりました。

 

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水道水の放射能とミネラルウォーター(天然水)の放射能

水道水には放射能が含まれており、ミネラルウォーターやウォーターサーバーの水なら放射能が含まれず安心と思っている人が随分多いように感じます。

確かに、ミネラルウォーターやウォーターサーバーなどの原水に、事故の影響である放射性物質が検出される可能性はまずないため安心かもしれません。

ところが、実はそれらの天然水は、地下深くからの湧き水であることも多く、カリウムなどのミネラルと同時に自然由来の放射性物質がたくさん含まれているのです。

そのため、ミネラルウォーター1リットルにカリウム50mg が含まれているとしたら、その水1リットル中には1.52 Bq/kgの放射性物質が含まれていることになるのです。

これは水道水のセシウムの値(0.01 Bq/kg程度)と比べるとずいぶん大きくびっくりしますが、セシウムと違いカリウムは時間が経つと排泄され蓄積されるわけではありませんので、水道水と同様に影響はとても低いです。

天然水なら放射能はまったく含まれないと考えるのは間違いで、どちらを選択したとしても多少は体内被曝をするのだから、あんまり過敏になる必要もない、ということを知っておくのもいいと思います。 

水道水の放射能はもう大丈夫?

福島原発事故の影響を受けて、一時は水道の飲用が停止になるほど高い放射性ヨウ素の値が検出されていた日本の水道水ですが、事故後3ヶ月後にはほとんど検出されなくなり、6年以上経過した2017年現在では放射性物質は数カ所の県都で微々たる量が検出されるのみになっています。

検出されたと言っても、0.01 Bq/kg以下なので、管理目標値の10Bq/kg基準と比べるとたったの1000分の1であるため、十分に安心して良い値です。水道水の放射能はもう大丈夫です。

水道水の放射能に関するまとめ

水道水の放射能に関して調べたことを書いてみましたがいかがでしたでしょうか?

原子力発電所の事故というのは恐ろしいもので、あれだけの大きな事故が起こったというのに被害は最小限に抑えられたことに、まずは感謝したいですね。

そして、原子力に代わる良い発電方法に置き換わらないうちはうまく原子力とも付き合っていかなければいけないので、それぞれがもっと放射能に関して学び、できるだけストレスなく被ばくしない方法を模索する努力も必要だと思います。

水道水の放射能に関しては、健康に影響のない値であるため問題はないですが、さらにRO式浄水器を取り付けることでもっと安心できるので、設置を検討するのもいいかもしれません。

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