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水道水の軟水と、水道水を軟水化する方法

水道水   7,453 Views

普段は何も考えずに使用している水道水ですが、あなたの地方の水道水は軟水なのでしょうか?

この記事では、一体軟水とはどういうもの?というところから、日本中、世界中の軟水について、詳しくお伝えしていきます。

また、硬度の高い水道水を軟水にする方法についても述べていますので是非参考にしてください。

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Contents

水道水が軟水である基準

一般に日本の水道水は軟水であると言われています。しかし、旅行先で飲む水道水の味が普段飲むものと違ったり、石鹸の泡立ち具合に違和感を覚えたり、日本の水道水でも場所によって水道水の質は違うものです。

軟水・硬水と区別される時には、水道水の硬度をもとに区別されています。

水道水が軟水であるかどうかは硬度で決まる。

水道水が軟水であるか、硬水であるかは、その水の硬度によって決められます。

硬度が低いと軟水で、高いと硬水とよばれますが、硬度は何を基準に決められるのでしょうか?

硬度は、水に含まれるカルシウム (Ca) 塩やマグネシウム (Mg) 塩(もしくはCaイオンやMgイオン)の質量を表現したものです。

水中に含まれるミネラル、カルシウムやマグネシウムが多ければ硬水、少なければ軟水ということになります。

硬度の表し方は国によっても違うのですが、日本では1950年にドイツ硬度からアメリカ硬度に変更され、以後アメリカ硬度が用いられています。

アメリカ硬度はカルシウムとマグネシウムのイオン濃度(mg/L)を炭酸カルシウム(CaCO3)濃度に換算して表しているのに対して、ドイツ硬度では酸化カルシウム(CaO)換算で表している点に違いがあります。

アメリカ硬度の計算方法は、以下のようになります。

硬度=(カルシウム量 mg/L ×2.5)+(マグネシウム量 mg/L ×4.1)

2.5や4.1を掛け合わせているのは、炭酸カルシウム濃度(CaCO3)に換算するからです。

カルシウム、マグネシウムそれぞれの原子の重量が違うため、共にアルカリ土類金属で、水に溶けにくいという共通特性があるCaCO3に換算すると、正しい量が測定できるのです。

原子量はそれぞれ、Ca=40、Mg=24.3、また、CaCO3=100なので、2.5は100÷40 つまり、CaCO3の式量÷Caの原子量から、また4.1は100÷24.3 つまり、CaCO3の式量÷Mgの原子量から求められます。

余談ですが、ペットボトルなどのミネラルウォーターには、100mlあたりのカルシウム量、マグネシウム量が記載されていることが多いので、「(カルシウム量 mg/L ×25)+(マグネシウム量 mg/L ×41)」の計算をするとその水の硬度がわかります。

 

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軟水と硬水

水道水の硬度が軟水であるか、硬水であるかは、硬度によって区別されますが、世界基準(世界保健機関WHOの基準)と、日本で一般にあらわされる基準とが少し違っています。

WHOの飲料水水質ガイドラインでは、0~60未満を軟水、60~120未満を中程度の軟水(中硬水)、120~180未満を硬水、そして180以上を超硬水としています。

それに対して、日本では一般に0~100mg/l 未満を軟水、100mg以上~300mg/l 未満を中硬水、300mg/l 以上を硬水として、100mg/lが軟水、硬水の境目と考えられています。

厚生労働省の定める水道水の硬度目標値でも「10mg/L以上~100mg/L以下」とされていることから、日本の水道水はたいてい100mg/L以下の軟水です。

水道水が軟水であることのメリット・デメリット  

軟水の特徴は、水の味がまろやかで柔らかく、さっぱりしていて飲みやすく、ものの香りや味などの旨み成分を引き出す力が強いということです。

軟水で昆布やカツオのだしを取ると、グルタミン酸・イノシン酸などのうま味が抽出されやすいので、煮炊きの多い日本料理に適しています。

また、香りを大切にするコーヒー、紅茶、緑茶やウイスキー、ご飯などにも、水中のミネラル分が邪魔をしないため、軟水が適しています。

その他に、水道水が軟水であると、石鹸が泡立ちやすく、洗浄能力が高いというメリットもあります。

軟水のデメリットとしては、ミネラル補給ができないこと、また、旨み成分を引き出すのと同様に肉の臭みまで引き出してしまうので、肉料理には適していないとされている点です。

これに対して硬水は、のどごしが硬いけれどもしっかりした飲みごたえを感じることができます。

肉料理の多い地域では、ミネラル分の多い硬水を飲むことでミネラル補給できるというメリットもありますし、肉料理で硬水を使うと、肉の蛋白質とカルシウムが結合してアクとして抜けて、いい味が出ると言われています。

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紅茶は水道水でも軟水か硬水、どちらがおいしいか?

紅茶や緑茶を入れるには、軟水と硬水のどちらがおいしいのでしょうか?

お茶独特の色や風味を満喫したい場合は、軟水の方がおいしいと言われています。

それは、軟水のほうが色、香りや風味を引き出しやすいからです。お茶独特の渋みや苦みも楽しむことができます。

なぜ軟水はこういった旨味成分を引き出しやすいか、というと、カルシウム・マグネシウム量が少ないからです。

硬水に多いカルシウムやマグネシウムは、細胞同士を強く結びつける接着剤のような働きをしているペクチンという成分と結合して、細胞同士の結びつきを強くする働きがあります。

そのため、お茶っ葉の表面の細胞を固くしてしまい、旨味成分なども外へ出ないように閉じ込めてしまうのです。

それに対して軟水だと、お茶独特の成分を水中に放つことができるので美味しいお茶ができます。だしを取るのも同様です。

また、お米が軟水だと柔らかくふっくらと炊くことができるのも、カルシウムやマグネシウムが少なく、米のでんぷんの糊化を邪魔しないからです。

そして野菜は硬水だと煮崩れしにくく、軟水だと煮崩れしやすいがやわらかい野菜になります。

逆に言えば、お茶でも、あまり渋みや苦味のないマイルドで飲みやすいのが好きな方には硬水の方がよいということになります。

コーヒーについても同様で、浅煎りのアメリカンだと軟水のほうが豆本来の良い香りやさっぱりした味を楽しむのにいいですが、深煎りのエスプレッソではくせが強く出すぎてしまいます。

硬水を用いると、渋味の成分がカルシウムなどに結びついて、苦み、渋みが除かれまろやかになり、コクが加わります。

 

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猫や犬に水道水を与えていいか?硬水か軟水どちらがいい?

猫や犬などのペットに、水道水を与えても良いのでしょうか?

人間が飲んでも問題ないとされている水道水は、猫や犬に与えても問題ないとされています。逆に、塩素消毒されている水道水は雑菌の繁殖を防ぐことができるので、置き水にしていても安心です。

ペットに与えてはいけないのは、硬水や、ミネラル分の多いミネラルウォーターです。特に猫は、尿結石(膀胱結石)や尿結症を起こすリスクが高いので、硬度の高い水を与えるのは控えなければいけません。

硬水を与え続けると、尿中のマグネシウムが増えるとできやすいストルバイト結石や、カルシウム摂取量が多いとできやすいシュウ酸カルシウム結石ができ、これらは猫の結石の大半を占めています。

犬は、猫ほど結石になりやすくはないですが、やはり控えたほうがよいです。

ペット用のミネラルウォーターも市販されていますが、こちらは人間が飲むミネラル分の高い水ではなく、硬度を下げたペットに安心なお水です。

たいてい軟水が出る日本の水道水では問題ないですが、硬度の高い水道水が出る地域ではこういったペット用のミネラルウォーターを与えるのも良いですね。

 

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水道水に軟水が出る理由

日本の水道水はどうして軟水が出やすいのでしょうか?

それには日本の地形が関係してきます。

そもそも、硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分は、雨水や雪解け水が大地にしみこみ、地下水となったり、川となって流れていく過程で、周囲の地層などの成分が時間をかけてすこしずつ溶け込んだものです。

従って、日本のように土地が狭く傾斜が急な地形では、ミネラル分が溶け込む前にあっという間に流れてしまい、ミネラル分を含む暇がありません。さらに、日本では雨が多く、火山性の地層は密度が低くてすぐに水を通してしまいます。

そのため日本では軟水が出やすいのですが、火山地帯で石灰石(炭酸カルシウム)が多い石灰岩地層がある一部の地域では硬度の高い水道水が出ます。

水道水で軟水が出やすい地域

日本の水道水の硬度は平均50~60程度の軟水です。

たいだい北海道、東北、中部、近畿、中国地方は軟水が出やすく、中でも北海道、秋田、宮城、新潟、愛知、島根はきわめて軟水の地域です。

東京の水道水は軟水ですか?

東京の水道水は平均硬度65.30 mg/Lの軟水です。東京に限らず、硬度はそれぞれの浄水場によって水源が変わるため、同じ場所でも浄水場によって硬度にばらつきがあります。

東京の最低平均濃度は、大川浄水場、根田原浄水場の24 mg/Lですが、最高平均濃度は寺山浄水場の115 mg/Lです。

日本では、硬度100を超えると中硬水とみなされるので、寺山浄水場管轄の地域の水道水は硬水、と考えてもよいかもしれません。

東京では平均硬度が100 mg/Lを超えるのはこの1箇所だけなのですが、砧下浄水所で86 mg/L、第二浄水場でも82 mg/Lと比較的高い数値が並ぶため、東京は比較的硬度の高い地域と考えられています。

これは、関東地方に火山灰や風塵が堆積した関東ローム層があるため、ミネラル分を多く含む水ができることによります。

大阪、大阪市の水道水は軟水ですか?

大阪の水道水は平均硬度44.08 mg/Lの軟水です。大阪市水道局ホームページでも、大阪市の水道水の硬度は、年間を通じて概ね40~50mg/L程度と記載されています。

一番硬度の低い軟水が出る地域は父鬼浄水場管轄(平均18 mg/L)や孝子浄水場管轄(平均21mg/L)ですが、平均硬度138 mg/Lや129 mg/Lの浄水場もあります。

神奈川県の水道水は軟水ですか?

神奈川県の水道水は比較的硬度が高く、平均硬度61.82 mg/Lとなっていますが、軟水です。少し平均値が高いのは、東京同様関東ロームの地質が影響しているようです。

また、横浜の水道水の硬度は概ね56 mg/Lということです。

熊本県の水道水は軟水ですか?

熊本県の水道水の県平均硬度は70.44 mg/Lで軟水ですが、この値も全国平均で見ると高めになっています。

その理由は、荒尾市の清里水源地、中央区水源地で、平均硬度210を超える水が出ることによります。

熊本市は全ての水道水源を地下水で賄えるほど水資源に恵まれているのですが、多くは阿蘇山の阿蘇火砕流堆積物、砥川溶岩、砂礫層、新期火山灰等の地下水を浸透、貯留させる地層が存在し、そこにとどまる間にミネラル分をほどよく含む軟水になります。

その過程でたくさんのミネラルを含むと、硬水となってでてきます。

北海道や札幌の水道水は軟水ですか?

北海道の水道水の平均硬度は32.81 mg/Lで、硬度の低い軟水です。

泉湧水・入江井水、緑原浄水場、本別町浄水場などの一部では、130 mg/Lを超える硬度の水道水が出るところもありますが、北海道全体で見るとほぼ全域軟水です。

札幌市水道局によると、札幌の水も約34~51 mg/Lの軟水です。

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日本で硬水が出る地域

日本では、ほとんどの地域で飲みやすい軟水が出ますが、一部には硬水が出るところもあります。

比較的硬度の高い地域は東京、神奈川、群馬、滋賀、福岡、熊本、千葉、埼玉、沖縄で、特に硬水が出るのは関東地方の一部と南西諸島です。

沖縄本島の中・南部および本部半島・読谷の水源はまさに硬水であるため、硬度を下げる処理をしてから水道水として供給されています。

海外の水道水も軟水が出るか?

日本では、どこでも飲料や生活に適した軟水が水道水として供給されていることがわかりましたが、海外ではどうでしょうか?

軟水が出るかどうかはやはり場所によって様々で、その国の地形、地層の質などに左右されるようです。

日本の地形によく似た、山深い小さな島国、もしくは急傾斜の山が多い海外の国では、やはり軟水の水道水が出ることが多いです。

逆に大きな大陸で、川も長く、なだらかな地形が多いヨーロッパやアメリカの南西部では硬水が出るところが多いです。

韓国の水道水は軟水ですか?

韓国の中でもソウルは日本と同程度の軟水です。そして、釜山ではやや高めの軟水が出て、150mg/L程度の中硬水が出るのはユサン、そして慶州では550mg/Lもの硬水が出るとされています。

韓国に旅行した人で、肌荒れの原因が硬水なのでは?と悩む人が多いということですが、ソウルならばその原因は硬水ではなく、乾燥であるようです。

ニューヨークの水道水は軟水ですか?

日本の水道水が平均50~60mg/Lの軟水であるのに対して、ニューヨークの水道水は更に低い20~30mg/Lの軟水です。

ニューヨークが特別というわけではなくて、アメリカの東海岸や西海岸北部など、アメリカには軟水の出る地域もたくさんあります。

また、ニューヨークに限らずアメリカの水道水は厳しくチェックされているためそのまま飲むこともできます。

日本より硬度の低い軟水のある一方で、硬度400mg/Lのラスベガス、360mg/Lのグランドキャニオン、300mg/Lのフェニックスなど、高い硬水が出る地域もあり、いろいろです。

ハワイの水道水は軟水ですか?

ハワイの水道水も軟水です。アメリカの厳しい基準をクリアしているため飲めますし、豊かな自然に恵まれているため、おいしいとされています。

ニューヨーク同様、旅行に行くと肌の調子がよくなる、体質にあっている、と感じている人も多いようです。

ニュージーランドの水道水は軟水ですか?

ニュージーランドの水道水も平均硬度40mg/Lの軟水です。

場所によっては硬水が出る地域もあるということですが、一般には軟水が出て、日本のようにそのまま飲んでも安全です。

特にニュージーランドは国土交通省が発表している、世界で水道水が飲める15の国の中に入っており、水道設備も整っています。

起伏が多く島国であるということからも、日本とよく似た地形をしており、そのために軟水が出やすいのです。また、水道水には虫歯予防のためにフッ素が含まれています。

カナダの水道水は軟水ですか?

カナダも世界で水道水が飲める15の国の1つですが、お水は日本のように軟水ではなく、100 mg/L以上の中硬水であることが多いです。

トロントでは180 mg/L程度、ナイアガラでは160 mg/L程度です。

そのため、人によっては慣れない味に戸惑ったり、お腹がゆるくなることもあります。場所によって、フッ素添加もされています。

一方、場所によっては軟水が出る地域もあり、バンクーバーでは10 mg/L程度の超軟水が出ます。

その他の国では?

 その他の国の水道水で、軟水が出る主要都市を紹介します。  

平均硬度が60 mg/L以下の、日本の水道水に近い軟水が出る海外の主要都市には、ニューヨーク・サンフランシスコ・マドリッド・ドバイ・ホーチミン・ソウル・台北・メルボルン・パース・シドニーなどがあります。

また、日本では少し硬度が高めの軟水とされている東京の水道水に近い水が出る主要都市には、シカゴ・オーランド・ロサンゼルス・ワシントン・イスタンブール・カイロなどがあります。

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水道水を軟水に変える方法

このように、世界には、軟水が出る場所、硬水が出る場所と様々ですが、それぞれの土地に出る水の種類によって、その地方独特の文化が生まれてきたようです。

軟水が出る地域では、お茶を楽しむ文化が発達したり、軟水では野菜がおいしく料理できることから農耕文化が発達してきました。

逆に硬水の地方では、硬水でおいしく料理できる肉料理が盛んであったりします。

また、私達が普段使うような合成洗剤や牛脂やパーム油原料の石鹸では、硬水ではまったく泡がたたず、石鹸カスができたりきしんだりして使いにくいが、硬水でより洗浄効果を発揮するヤシ油やパーム核油が原料の植物油脂原料なら泡立ちがよいのでそういった石鹸が作られてきたという歴史もあります。

とはいえ、やはり硬水は軟水に比べると生活に不便な点が多く、水道水を軟水にしたいという悩みは尽きないようです。

水道水が硬水であることのデメリット

では、実際、硬水であるとどういう点が不便なのでしょうか?硬水のデメリットをあげてみると、以下の点があります。

・硬水は口当たりが重く硬く、苦味もあり、癖の強い味があるため好き嫌いがある。    

・胃腸が弱い人や乳幼児には、硬水摂取で下痢や体調不良を起こす可能性がある。(マグネシウムイオンは水分子と強く結合し、また体内に吸収されにくいため、大腸に長時間溜まり、結果腸内に水分が溜まるので、胃腸に大きな負担をかけます。胃腸が弱い人や乳幼児には適しません。) 

・腎臓の機能に問題がある人が硬水を多量に摂取すると、硬水に含まれているカルシウムをろ過しきれないため、結石のリスクが高くなる。

・独特の風味・苦味・香りがあるので、素材の風味を生かす料理に適さない。   

・肌が突っ張ったり髪がぱさついたりする。

・洗剤が泡立たず、洗浄効果が低くなる。 

・水滴を放っておくと白い跡が残る。(含まれていた塩類の析出による) 

・水道管や食器洗浄機、その他いろんなものに白い石灰質が付着して故障を起こす。

・ミネラルが石鹸の残りカスと結合して固形化し、石鹸カスになるばかりでなく、

水垢や湯垢、鏡のウロコ汚れが発生しやすく、浴室などの水回りが汚れやすくなる。

・洗濯したら白い衣服に石鹸カスがつき、灰色に変色する事がある。

このように、硬水は生活でのトラブルが絶えません。飲料水であれば、市販の硬度の低いミネラルウォーターで代用が可能ですが、浴室や洗濯時のトラブルをどうやって避ければよいのでしょう?

水道水を軟水化する方法について見ていきます。

水道水を軟水化する方法

水道水を軟水化する方法について述べる前に、硬水の2つの種類について説明する必要があります。硬水の種類によって、軟水にする方法が違うからです。

一時硬水は煮沸すると軟水化できる

まず一つ目の種類の硬水は「一時硬水」です。一時硬水は石灰岩地形を流れる河川水、地下水などで、炭酸水素塩を多く含む硬水です。

この一時硬水は煮沸させると、カルシウムやマグネシウムが固形化され沈殿するので、軟水にすることができます。

アメリカやヨーロッパの硬水はこの一時硬水であることが多いため、熱い湯で洗濯する機能がついたドラム式洗濯機が早く普及しました。

硬水のもう一つの種類である「永久硬水」は、カルシウムやマグネシウムの硫酸塩・塩化物が溶け込んでいるもので、煮沸しても軟化されません。

日本の硬水はこちらであることが多いようです。この場合の軟水化の方法には、アルカリ法、イオン封鎖法、イオン交換法があります。

アルカリ法で水道水を軟水化する

まずアルカリ法ですが、これは、消石灰(水酸化カルシウム)のみ、または消石灰とソーダ灰(炭酸ナトリウム)を用い、硬度成分を炭酸カルシウムにして沈殿させる方法です。石灰軟化法、石灰ソーダ軟化法とも呼ばれています。

これは家庭でも応用して、洗濯や掃除に使う水を軟水化させる事ができるため、覚えておくと便利です。

家庭では、お風呂の水を利用します。お風呂の残り湯に炭酸塩を入れることで、カルシウムなどの硬度成分が炭酸と結びついて炭酸カルシウムとなり沈殿し、上澄みの水の硬度を下げるのです。

こうすることで、硬水を軟水に変えることができます。

具体的には、お風呂の残り湯100リットルに、大さじすりきり3杯(約45g)ぐらいの炭酸塩を入れます。炭酸塩は、薬局で「洗濯ソーダ」、「炭酸ナトリウム」、「炭酸ソーダ」という名前で売られています。

2時間ぐらい放置すると、反応し終わって上澄みの水は軟水になります。この水を使って洗濯や掃除をすれば、軟水を使用するのと同じで、あまりたくさんの洗剤を必要としなくなりますし、掃除の後の水滴が白く残るのを気にせずにお掃除することができます。

ただし、浴槽の底に残った炭酸カルシウムはすぐに掃除しないと白く硬い結晶になって取りにくくなるので、注意が必要です。取れにくい場合はお酢かクエン酸を使うと取れやすくなります。

また、日本では見かけませんが、硬水がよく出る国では硬水軟化剤(石灰付着防止剤、石灰中和剤、石灰除去剤など、日本には同様のものがないので、様々な呼び方があるようです)が市販されているようです。

一般に洗濯用に使う洗剤にも、すでに硬水軟化剤が入っているという国もあります。これらはすべてこのアルカリ法を応用したものです。

硬度の高い水が出る地域では、きちんと対策しないと洗濯物が灰色になるので気をつけなければいけません。

 

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イオン封鎖法で水道水を軟水化する

3番目の方法にイオン封鎖法があります。これは、エチレンジアミン四酢酸(エデト酸、EDTA)などのキレート剤(金属イオン封鎖剤)を用いて、硬度成分を封鎖する方法です。

このキレート剤は洗剤にはとても重要な成分で、必ず含まれているものです。

水中や汚れに含まれたカルシウムやマグネシウム・鉄などのプラスの金属イオンを封鎖する働きをもち、界面活性剤によって浮き上がった汚れのマイナスイオンとくっつくのを阻止する働きをするものです。

ただ、近年ではエデト酸は生分解性が悪く環境面で問題があるとされ、さらにアレルギー物質であるともされているため、家庭での軟水化にはあまり応用できないようです。

イオン交換法で水道水を軟水化する

4番めの方法はイオン交換法です。

イオン交換樹脂でイオンを除去し、飲用に適するほどの軟水に変えることができます。浴室で使う水道水の軟水化にはこの方法が一般的です。

こちらは軟水器として家庭用に応用されており、手間もかからず実用的です。以下に詳しく述べていきます。

軟水器とは?

軟水器は水道水から出る硬水の硬度成分を除去して軟水にする装置です。硬水の出る国では軟水器はよく使用されていますが、日本では硬水が少ないため、普及率は0.22%ほどにとどまっています。

軟水器のしくみ

軟水器は、内部に内蔵されている0.5mmほどの粒子、イオン交換樹脂を通すことによって、硬水にたくさん含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンを硬度のないナトリウムイオンに交換することで、軟水化する器械です。

イオン交換樹脂にはあらかじめ塩化ナトリウムを吸着させておき、硬度成分である炭酸水素カルシウムを吸着する代わりに、塩化ナトリウムまたは水を放出することで硬度を下げ、軟水化させます。

軟水器の種類

軟水器には色々なサイズがあります。水道管の大元に取り付けるタイプの軟水器なら、家中のどの蛇口をひねっても軟水が出るようになりますが、軟水器と工事費で何十万も必要で、ランニングコストもかかってきます。

その他に、汚れやすい浴室の水道水だけを軟水に変える軟水器もあります。

浴室のシャワー部分の直前に軟水器を取り付けるのでスペースが必要なのと、湯船に軟水のお湯をはる場合にはシャワーから水を取る必要があります。

こちらも維持費はかかりますが、本体自体は3万円ぐらいからあります。

 

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軟水器の問題や現状

軟水器の問題点としては、フィルターのメンテナンスが必要で、維持管理費も結構かかるという点です。

というのも、軟水器の中のイオン交換樹脂は、ある程度硬度成分をくっつけるともうそれ以上くっつけられなくなり、機能が低下するため、洗浄が必要になるからです。再生と一般に呼ばれています。

実際には洗浄するわけではなく、塩(塩化ナトリウム)が10%ぐらいの飽和食塩水ですすいで、くっついた硬度成分を引き離すと、再生することができます。

食塩水の用意や吸着機能の確認、軟水を使うのを一時ストップしての再生作業は結構大変です。

自動でこの再生作業をしてくれる器械もありますが、手動で行うものよりも高額です。比較的安価な軟水器ならば自分で毎月この再生作業を行う必要があります。

にも関わらず、この作業を繰り返していればイオン交換樹脂を永遠に使えるというわけでもなく、約2年ほどで使えなくなるため、買い替えも必要になります。

維持費は、大型軟水器使用の場合で毎月約25kg分の塩代約3000円、電気代が約2000円ほど、保険を付ける場合はその費用、そしてイオン交換樹脂の買い替え、たまに修理代などがかかってきます。

軟水器に似た活水器

活水器というものも、ここ10年で普及してきています。

活水器は、磁気やセラミックなどを使い、水に何らかのエネルギーを与え活性化した還元力のある水を作り出す装置です。主に水道管に外側から挟み込むタイプが普及しています。

例えば磁気を活用した磁気イオン活水器では、水に電流を流すことで電子を移動させ、この電子がミネラルとくっつくことで配管をキレイにしたり尿石の付着を防いだりします。

ミネラルが電子化するためか、活水器の中には多少硬度を下げるものもあるようです。

こういった活水器は家中の水道水を変えることができる点で軟水器とよく似ているにも関わらず、維持費がかからないので、どちらを買うか迷うかもしれませんが、活水器で軟水化できることを謳っているものはなく、軟水器を使ったほうが確実です。

逆に軟水の水道水を硬水にする方法はあるのか?

軟水が生活には向いているとされる一方で、硬水にはダイエット効果があるとして、近年注目されています。

それは、硬水に多く含まれ、下剤にもよく使われているマグネシウムに、消化器系に影響を与えて便通をよくする働きがあることから、便秘気味の人が硬水を飲むと便秘を改善できる可能性があることとも関係があります。

また、代謝促進作用もあることからダイエットに向いているのです。

そのため、水道水を硬水にしてダイエットしたいと考える人もいます。

水道水を硬水にするにはミネラル分を増やすしかなく、その方法には、豊富なミネラルを含む石や竹炭などを水に入れて放出させる方法や(美濃白川の麦飯石など)、ミネラルパウダーを溶かす方法もありますが、それほど硬度が上がるわけでもなく、硬度いくらという数値がはっきりわからないため、市販のミネラルウォーターを購入するほうがよいかもしれません。

 

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水道水の軟水と、水道水を軟水化する方法

日本の水道水はほぼ全域が軟水で、生活においてとても便利な環境です。

また水道水を軟水に変える方法で最も効率のよいのは軟水器の使用だということがわかりました。

軟水はアトピーなど敏感な肌の人や乳幼児が入るお風呂にも最適ですし、浴室が汚れにくいという点からも、水道水でお悩みの方は軟水器を積極的に取り入れていくのも良いと思います。

是非、世界に誇る水環境を持つ軟水である日本の水道水を有効に活用し、生活や健康に役立ててください。

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