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水道水が臭い理由を徹底的に調べました!

水道水   18,192 Views

日本の水道水の質は世界一と言えるほど質の高いものです。

しかし、一時日本の水道水は臭くて飲めないと言われた時期がありました。

そのために、家庭では浄水器が広く普及し、スーパーストア、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどではペットボトルに入った水が大きなスペースをとって現在も飛ぶように売れています。

と同時に、東京などは浄水場の濾過機能を充実させたことにより、浄水器の水よりもきれいで旨いと言われるまでになってきました。

それでも、時々特定の地域で水道水が臭くなったというニュースも流れています。

日本の水道水の臭いという状況は今どうなっているのでしょうか。

そこで水道水が臭いというテーマで徹底的に調べてみました。

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Contents

臭い水道水の現象

水道水が臭いという現象について、どのような例があるのか見ていきます。

臭い水道水にはどのような臭いがあるのか

一概に水道水が臭いと言われる場合、大半はカルキ(塩素)臭さから来ていると言われています。

しかし、それだけではなく実際にはいろいろとカルキ(塩素)臭さ以外の臭いもあるようです。

日本の水道水の臭いにおいにはどのようなものがあるかを見てみます。

水道水がカルキ臭い

梅雨の頃、水道水にカルキ臭いという感覚を覚えることがあります。

カルキというのは、後で詳しく述べますが、塩素のことです。(厳密に言うと塩素そのものではないのですが、一般的にはカルキは塩素と捉えられています。)

日本に限らず、水道水の浄水場では雑菌を殺すため、塩素による消毒を行なっており、それが残留塩素となって水道水に含まれており、家庭などの水道水にカルキ臭いにおいがしているわけです。

この塩素は水道管を流れる間に残留濃度は低下し、薄まるのですが、雑菌の繁殖の時期である梅雨などには塩素量がふえ、結果的に家庭の実際の水道水に残ってくる場合があり、それが水道水がカルキ臭いという現象を引き起こしています。

また、季節に限らず、カルキ臭い感覚を覚えることがあります。それは、

  • 家族旅行で家をしばらく留守にしていた場合
  • 夕食を外食で済ませて、夜はほとんど水道水を利用していなかった場合

などです。

水道水がかび臭い

台風などが過ぎ去ったあとや、集中豪雨などのあとなどに、水道水がかび臭いと感じることがあります。

台風の大雨や集中豪雨の場合、当然洪水が起こったり、河川が増水して泥水のような濁り水が流れてきます。

当然、それらの河川やダムなどから原水を取り入れている浄水場の取水口にそれらの水が押し寄せるてくるわけです。

地域全体が泥臭く、土臭くなっているわけですが、それらの水が浄水場に押し寄せた結果、水道水は浄水場の濾過装置の能力を超えてかび臭い、土臭いという現象が生じます。

水道水が鉄臭い

古い中高層アパートや古いマンションでは鉄臭く感じることがあります。

鉄の臭いという感覚は嗅覚が鋭い人に限られるようですが、いずれにしても実際に鉄さびが水道の蛇口から出てくるという現象は起きています。

水が滞留している際にも見られます。

その他の水道水の臭いの現象

以上のような現象以外でも、別の臭いと言う感覚を感じる場合があります。

一時的なケースが多く、マンションや中高層アパートの場合を除けば、しばらく水道水を勢いよく流しておくと臭いは消えます。

各地の水道局のホームページなどにあるものとしては以下のようなものがあります。

家を新しく建てたような場合、道路の水道管からの引き込み工事をするため、その工事の際に使われる溶剤、樹脂によってシンナーの臭いがすることがあります。

これは工事による一時的なもので、しばらく水を流しておくことで臭さは消えます。

水道の辺りから下水臭い感じがすることがあります。

これは、水道水からの臭いではなく、下水につながっている配水管、特にU字にカーブしている部分が水が流れていないと乾燥してしまい、下水の臭いが下から逆流してくるために起こります。

これは水道水そのものの臭いではなく、しばらく水を流してやれば消えます。

長い間旅行や出張などで家を留守にした場合にイオウ臭い感じがすることがあります。

これは、家の方が長い間いないために、水道水がその間滞留してしまい、残留した塩素が気化してなくなってしまうと水中に菌が発生して起こる現象です。

すぐに勢いよく水道を流し続けることで臭いはなくなります。

マンションや中高層アパートなどでは、油のような臭いがすることがあります。

これは、マンションやアパートでは各戸配管がつながっているため、近所で誤って料理に使った油を排水口に流してしまった場合、その周りの家庭の水道では油臭さを感じるのですが、水道水そのものが臭いわけではなく、油を台所でそのまま流さないように注意していただくしかありません。

マンションや中高層アパートなどでは、藻のような臭いがすることがあります。

これも梅雨など高温多湿の時期に起こりがちです。この原因については、後のマンションの項でふれます。

 

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古河市の例・・・水道水の異臭(かび臭い)騒ぎ

2013年の11月に古河市で水道水のひどい異臭騒ぎがあったようです。

Yahoo知恵袋に投稿された記事を引用してみますと、

「古河市水道水の異臭~

ひどい臭いです!

お風呂用意したらお風呂場がカビ臭くて…浄水器の水で洗い物…買ってきた水でお料理…洗濯物には臭いが…学校給食は臭かったとか…本当に少し気になるなんて臭いではありません!

農業排水がと言ってますが…何か変じゃないですか?

中には金魚の池?の排水と聞いたとか?(噂)

そう!金魚鉢の水の臭いを沢山の薬品で消そうとしてる感じ?の臭いなのかなみたいな??

本当の所何が原因なのか気持ち悪いです…完全終息は19日という記事も…

こんな事はあまり聞かないですよね?」

と出ています。

同じYahoo知恵袋によりますと、原因は、

「古河市内でなく栃木県の思川周辺にある農業用ため池の水を排水したことに起因しています。

田植えの時に多量に水が必要になることから山間部ではため池を作って水を確保しています。

稲刈りも終わり、新しい水を溜めるために毎年この時期に排水して、ため池を空にしているとのことです。

今年は、暑かったので藻が繁殖したりしたため腐敗が進んだものと思われるそうです。」

ということで、農業用ため池に貯められていた水を水道水の原水として取水している川に流したため、藻が繁殖して原水の腐敗が進んだことが原因だったようです。

これは、かび臭いの例に近いものでしょう。予期せぬところから水道水の異臭がすることもあるようです。

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富山市の例・・・水道水の異臭(かび臭い)騒ぎ

2015年12月、富山市内において「水道水が臭い」という異臭騒ぎが発生し、水道局に100件以上の怒りの電話が集中しました。

そのため、富山市は市のホームページに深夜にもかかわらず、すぐに水道水の異臭についての発表を行なっています。

市は「飲んでも問題はないが、気になる人は飲まないように」と問題の沈静化にありました。

この発表では、水道水が臭くなった原因は、大雨が続き、これによって大量の泥が運ばれ、取水場の水が濁ったことによるもので、水道水そのものに臭いはするが健康上問題ないとするものでした。

異臭は一時的なものと発表されましたが、水道水が臭い状態は2~3日続いたということでした。

これもかび臭いの例に近いものです。予期せぬ大雨によって水道局の浄水場の水が想定以上に濁って、塩素消毒も、浄水装置も間に合わなかった例です。

このように、各地で現在でも水道水の臭いという現象は発生し続けていますが、これらは特別の事情によるものであり、それを避けるのは難しいのかもしれません。

 

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水道水はなぜ臭い

前章で見てきたように、水道水が臭くなる状況はいろいろありますが、突発的に生じたり、すぐに元に戻る現象を除きますと、やはり一番多いのはカルキ臭いと言う現象です。

そこで、カルキ臭いという現象を中心にして、かび臭い、鉄臭いも含めてその発生する原因と歴史を見ていきます。

なぜ水道水はカルキ臭くなるのか

前章で見たように、我々が飲んでいる水道水は、浄水場において濾過されるとともに塩素消毒が行なわれています。

それは、水道水の水源が特に都市部においては大河川に依存しているからです。

大河川の周辺には高度成長時代には工場が立ち並び、それらの工場は排水に対して何の処理も行なわずに河川に垂れ流していたため、河川は汚染され、ヘドロ状態になっていました。

そこから取った水をこれまで通り濾過するだけではバクテリアなどの雑菌や植物性プランクトンを退治できず、結果として大量の塩素消毒をせざるを得なくなったわけです。

ですから、工場が集中する都市部の水は特に臭くなっていました。

大量の塩素消毒が水道水の中に滞留し、それが水道水をカルキ臭くしていたのです。

水道法によりますと、水の消毒は塩素によることを基本とするとあり、水道水に使用の認められているのは、

  • 次亜塩素酸ナトリウム
  • 次亜塩素酸カリウム
  • 液化塩素

の3種類のみです。

以前は、次亜塩素酸カリウムが主に水道水の消毒に使われていました。

しかし、最近では次亜塩素酸ナトリウムの使用が主に使われているようです。

いずれにしても、塩素を吸着させて、水の中で塩素の消毒作用を利用して雑菌を殺しています。

カルキというのは次亜塩素酸カリウムのことを言いますが、以前は水道水に対する塩素消毒の中心にいたため、カルキは塩素と言うイメージが定着しています。

現在では次亜塩素酸ナトリウムが主流で、正式にはカルキは使われていません。

従って、正式にはカルキ臭いというのは正しくないのですが、過去のイメージが残っているために、一般に言葉として使われているのは、「カルキは塩素」になっているため、カルキ臭いで通っているのです。

現代では、公害防止法を中心として環境問題に厳しくなっているため、工場などはそのまま排水するのではなく、ある程度水を浄化して河川に流すようになり、その監視も厳しくなったため、大河川もヘドロが少なくなリ、きれいになっています。

以前はヘドロがひどく、魚が居なくなった多摩川などでも、綺麗な清流でないと戻ってこない鮎が戻ってくるようになっています。

東京の水を担っている利根川なども同様です。

従って、これらの河川から取水した水も濾過装置の進歩と河川水そのものの質の向上から、今ではカルキ臭いと言う現象は少なくなっています。

ただ、後で出てきますが、水道法で最小限の残留塩素は殺菌のために含有させるように指定されているため、完全にカルキ臭いという現象がなくなったわけではありません。

今では東京の水は銘水として提供されています。

カルキ(塩素)とは何か

では、カルキ(塩素)とは何でしょうか。なぜ、消毒に使われるのでしょうか。その点について見ていきましょう。

まず、塩素はご存知の方も多いと思いますが、原子番号17番の元素です。元素記号はClと書きます。

この塩素は常温常圧、すなわち、普通の温度、普通の気圧の中では特有のにおいを放つ黄緑色の気体です。

それ自身が毒性や腐食性というものを持っています。その毒性は人間に限ったものではなく、菌や植物性のプランクトンに対しても少量で効果を発揮するため、極力薄めた上で水道水の消毒に使用されているのです。

極端に薄められた塩素は人間には無害になりますが、雑菌や植物性プランクトンには毒性が効いて、滅菌効果が期待できるのです。

ですから、水道水だけでなく、漂白剤などにも使用されています。

我が国の水道法の施行規則では、各家庭の蛇口で0.1mg/L以上の濃度を保つように規定されています。(ただし、汚染等により細菌が疑われる場合には0.2mg/L以上)

水道管で水道水が滞留した場合でも、微量の残留塩素があれば、菌の増殖を抑えられるからです。

行政の水質管理目標設定では1mg/L以下と決められています。

この塩素はトリハロメタンという発癌性を疑われている物質を生成すると言われています。

また、塩素自身にも既に述べたように毒性がありますが、極端に薄めれば、その懸念も0に近くなります。

WHO(国際保健機構)の規定では目標値が5mg/Lですので、我が国の1mg/Lという規制目標値は国際基準よりかなり厳しくなっていると言え、ほぼ我が国の水道ではトリハロメタンの生成の危険性はなく、毒性の影響もないと言われています。

トリハロメタンに関しては水道水の塩素濃度って大丈夫なの?その答えとは?にて詳しく説明しています。

カルキは、正式には次亜塩素酸カルシウムといいます。

一般に言われるさらし粉と言われ、ドイツ語のクロールカルキから略してカルキと呼ばれています。塩化石灰とも呼ばれています。

以前は、水道水の消毒の中心になって、塩素消毒の象徴のように扱われていたため、「カルキは塩素」というイメージになっていますが、正式には違っています。

塩素臭いが正しい言い方なのです。

現在では水道水の消毒の主体は次亜塩素酸ナトリウムになっていますが、塩素消毒には変わりありません。

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水道水が臭くなった歴史

水道水が臭いといわれてからの歴史には、高度経済成長時代の公害による河川の汚染が大きく拘っていました。

その点について詳しく見て行きましょう。

公害と河川の汚染と浄水場の塩素消毒の強化

日本経済は、1955年頃より、戦後の混乱期を脱して、1973年末の第1次オイルショックまで高度経済成長を続けていました。

特に太平洋ベルト地帯と呼ばれる東京から大阪にかけての太平洋岸地域は地方から人口が押し寄せ、特に東京には集中していました。

それらの地域に工場が立ち並び、その工場も高度経済成長時代の後半には田中角栄氏の「列島改造論」にのって、地方にまで波及し、工場が地方にも誘致されていました。

その初期段階で、1956年には経済白書で「日本はもはや戦後ではない」と記され、国民生活は豊かに変貌していったのです。

高度経済成長の代償は小さなものではありませんでした。

工場の排煙や工場用水の垂れ流しにより、各地で公害が発生し、大河川はヘドロで覆い尽くされ、魚が居なくなった河川も現れました。

四大公害病と言われる、

  • 水俣病・・・熊本県水俣湾
  • 第二水俣病・・・新潟県阿賀野川流域
  • イタイイタイ病・・・富山県神通川流域
  • 四日市ぜんそく・・・三重県四日市市

が発生したのもこの頃でした。

四日市ぜんそく以外は、工場廃水が未処理のまま、河川や閉鎖的な海に排水されたために起きたものです。

それ以外でも、製紙会社のパルプによるヘドロ問題なども各地で見られました。

そして何よりも、東京を始めとする都市部の人口増加によって、生活用水が下水処理がされないまま、河川に流入し、都市部の河川は工場廃水とともに異常な濁りを見せ、ヘドロなどによる高たんぱくな水に変身し、それらの河川から水道水を取水していたために、水道水はどんどん臭くなっていきました。

その課程で、日本の河川は工場廃水で汚染され、ヘドロ状態になって、浄水場では従来の濾過装置だけでは汚染物質を除去することができず、水道水そのものが臭くなっていきました。

水道水を守るため、それまで最小限にとどめていた塩素消毒を強化せざるを得ない状況に追い込まれたのです。

 

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高度成長期初期の頃の水道水は土臭い・カビ臭いでした

高度成長時代初期の水道水はカルキ臭いよりも、土臭い、かび臭いが一般的でした。

もともと、日本の水道水は、1921年に東京市と大阪市で塩素消毒が開始されていますが、戦後の日本の水道水は公害もなく、人口集中もなかったために河川の水質はよかったこともあり、水の味を悪くする塩素消毒は夏場に限られて、緩速濾過という方法で雑菌などを除去する手法がとられていました。

しかし、公害や生活廃水による河川の汚染が進み出すと、そのような方法では雑菌や植物プランクトンなどを除去することは難しく、新たな対応として、先に述べたような次亜塩素酸カリウムを中心とした塩素消毒の強化を開始したのです。

そのため、土臭さ、かび臭さはなくなったものの、カルキ臭いという現象が常態化するようになっていきました。

実際、河川の富栄養化による汚濁を塩素消毒で抑えれば抑えるほど、カルキ臭いという現象は拡大していったのです。

水道水の元となる河川の汚濁を抑えなければ、塩素消毒だけでは限界が近づいていたのです。

環境浄化後の動きと水道水の臭いの状況

しかし、高度経済成長期後半の1965年以降には、公害が全国に蔓延し、河川の水質が極度に悪くなったこともあり、環境や健康に対する意識が芽生え、1967年には公害対策基本法が成立、さらに1970年には水質汚濁防止法も成立して、浄水場の塩素消毒にだけでなく、河川そのものの環境浄化に向けて動き出しました。

工場は工場廃液をそのまま、排水するのではなく、一定限度濾過した上で排水しなければならなくなりました。

下水処理も進み出したのです。河川の汚濁の原因の一つとなっていた生活用水の下水処理に対しても処理施設の進展が進み出しました。

1987年には東京都の下水道の普及率は80%になったと報告されています。

そして経済成長時代が終わる1975年ころからは、人々の環境への意識は更に高まり、水というものに対する意識も高まっていきました。

それまで水道料金はほとんど意識されていなかったのですが、水質維持のためのコストが膨らみ、全国で水道料金は高騰していったのです。

人々はやっと水はただではないと思い知ることになったのです。

また、高度経済成長を通じて豊かになった人々は、1980年頃から生活の余裕を感じ始めますと、水辺や清流に癒しを求め始め、それが河川の浄化をさらに推進する原動力となりました。

そして、水道水の水源となる河川には魚が戻ってくるようになったのです。

そのため、水道水の塩素消毒に使われる次亜塩素酸カリウムは、より使い易い次亜塩素酸ナトリウムに主力の座を譲り、水源の浄化によってそれらが使われる量も減り、濾過技術も急速に進歩してカルキ臭いという現象は少なくなっていったのです。

しかし、まだ、水源が富栄養化し易い梅雨の時期や、渇水の時期にはどうしても塩素消毒が強めに行なわれるため、カルキ臭いと現象がなくなったわけではありません。

前にも書きましたが、水道法の規定で課程の蛇口では、残留塩素が1リットル当たり0.1mg以上の水準が求められているため、カルき臭いにおいが完全になくなることはありません。

鼻の敏感な人であれば、感じ取ることができます。

最近でも、少なくなったとは言え、水道水の異臭騒動や梅雨の時期のカルキ臭いと言う現象も毎年のように報じられています。

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浄水器の普及とベットボトルによる水の販売

人々は水道水がただではないと気づくと、二つの傾向が現れ始めました。

一つは家庭における浄水器の普及とペットボトルによる水の販売です。

さらに最近ではウォーターサーバーというものも現れ、人々のおいしい水に対する願望は衰えていません。

前にも書きましたが、東京都の水はペットボトルで売られるくらいに綺麗に旨い水に生まれ変わっていますが、それでもペットボトルの売れ行きが衰えていません。

しかし、世界には発展途上国のように飲料用の水の確保が困難な人々がたくさんいます。

個人的にはあまりにも贅沢になりすぎているように思えます。

浄水器は最初、蛇口に活性炭フィルターをつけただけの数百円で買える簡易な浄水器から始まり、次第に本格的な浄水器へと発展していきました。

浄水器協会の統計では浄水器の各家庭での普及率は2015年には40.5%になっています。

1999年頃は25%でしたから、現在においてもその普及率は上昇を続けています。

ただ、この数字には簡易な格安の浄水器は含まれていない可能性もあり、実際には半数以上の世帯で浄水器が使われていると思われます。

浄水器やペットボトルの普及スピードは世界トップレベル

ペットボトルも最初は水道水があるのに、なぜ買わなければならないのか疑問を感じる人々も多かったようですが、水道水の臭いの問題が意識され、水道料金も馬鹿にならない金額になり出したことから、次第に普及し始め、今では、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどでは飲料棚のかなりの部分を占めるようになりました。

ヨーロッパでは、カルシウムイオンとマグネシウムイオンの割合が高い硬水でと言われる水が多く、飲んだり、髪の毛を洗ったりするには適していない水道水が多いため、古くから水が売られていました。

フランスなどでは髪の毛は家では洗わず、必ず美容院で洗うという人が多く、洗髪回数も週に1~2回程度と言う人が多いようです。

日本の飲料用水の販売量は、1982年には国内生産87千kl、輸入0.2千kl合計87.2千klであったものが、2015年には、国内生産3,038千kl、輸入345千klで合計3.387千klまで33.8倍まで拡大しています。

欧米では増加傾向にあるとは言え、せいぜい2~3倍がよいところで、日本の水の需要は異常といえる増加を示しています。

カルキ臭いという水質の悪化は、日本人の水に対する認識を大きく変えてしまったようです。

河川の水質が浄化に向かい、塩素消毒も高度経済成長時代に比べれば、かなり少なくなり、浄化技術が進歩してカルキ臭いと言う状況も改善しても、いったんおいしい水に対する意識に目覚めた日本人の水道水に対する意識は元には戻ることはないようです。

 

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季節によって臭くなる水道水

先に述べたように水道水が臭いと感じる時期は梅雨の時期が多いようです。

なぜ、梅雨の時期になると臭くなるのかを見てみましょう。

梅雨の高温多湿の時期に多く発生するのが、アオコなどの藻の大量発生です。

アオコの場合、河川や湖沼、ダムで水面を遮蔽して植物プランクトンの光合成を阻害し、他の水生植物を死滅させたり、死滅した植物プランクトンで水質を富栄養化させたりします。

また、アオコそのものの死骸も富栄養化を促進し、河川や湖沼、ダムで生態系を破壊してしまいます。

さらに、それらの死骸が湖底や川底に堆積すると硫化水素などが生成されたり、アオコ自身にも毒素を生産する個体群が含まれているため、その水を飲んだ家畜が死ぬという事件も海外では起きています。

その河川や湖沼、ダムを水道水の水源としているところでは、そのような富栄養化した水や毒素が入ってくるため、そこにある藻類や植物プランクトンの死骸の除去や消毒が必要となり、普段の濾過装置や塩素消毒では追い付かなくなり、これまで以上の塩素消毒が強化されるのです。

塩素消毒を強化した結果、水道水における塩素濃度は高くなり、結果としてカルキ臭いという現象が梅雨の時期に集中しておきてきます。

天候と気温による影響

では、なぜ梅雨の時期に藻類の大量発生が起こるのでしょうか。

藻の発生には、日射量、栄養分、水温、水の流れる速度が影響してくると言われています。

日射量は藻の増殖速度に関係があります。

すなわち、陽射しの強さと日の当たる時間が長くなってくると藻の増殖スピードは早くなっていきます。

梅雨の時期は夏至にあたり、日射時間は一番長くなり、晴れた日の陽射しはそれまでの春の日差しに比べて強くなります。

従って、藻の発生は、梅雨でもカラ梅雨と言われる雨の少ない梅雨の場合に起こり易いのです。

栄養分については、カラ梅雨になった場合、水が滞留し、富栄養化と呼ばれる状況が生じ易く、そうなると藻の発育に必要な窒素、りんなどの元素が増加し、藻が増殖し易くなります。

梅雨の頃になりますと、河川の水温も上がってきます。

もともと熱帯、温帯に生息する藻は水温が高くなるほど活発になります。17度以下では生息できない藻もあります。

その意味で、水温の上がってくる梅雨の時期は一気に藻の活動が活発化しやすい環境にあると言えるのです。

藻は水の流れが強いとなかなか活性化できません。すぐに流されてしまうからです。

清流と呼ばれるところでは、常に流速が早くが流れています。そのため、水は藻が発生しにくく、水は澄んで清流と呼ばれているのです。

このような清流には鮎などの川魚が好んで生息しています。

清流でも岩に付着する藻は生き残り、鮎はその藻を食べて成長しているのです。

カラ梅雨の時は水道水が臭くなりやすい

豪雨とか雨量の多い梅雨の場合は、河川の流れも強くなり、藻の大量発生はしにくいのですが、カラ梅雨になった場合、河川や湖沼では雪解け水が流れきった中で水量が低下しており、渇水状態が起こり易くなります。

河川では水の流れが弱くなり、湖沼やダムでは水量が低下して、湖底近くの岩肌が見えてくるようになります。

このような状態になると水は滞留し、流れないため、水温も高くなり、藻の発生には絶好の機会となってしまうのです。栄養分も富栄養化の状態です。

従って、梅雨の頃にカルキ臭いという現象が起こるのは、梅雨でもカラ梅雨の場合がほとんどなのです。カラ梅雨になると、

  • 天候の良い日が多くなり、陽射しが強く、さらに日射時間も長くなる
  • 雪解け水の水量は低下し、カラ梅雨で雨の量も少ないために、河川や湖沼、ダムなどは水が滞留してしまう。
  • 陽射しが強く、気温も高くなり、水も滞留することから水温も上昇し易くなる。
  • 水が滞留することにより、富栄養化の状態に近くなる。

と言う状況が発生してくることにより、藻の活性化には最適の環境が作られることになります。

従って、アオコの大量発生などが生じて、結果的に浄水場の原水に流れ込むことから塩素消毒の強化につながり、水道水はカルキ臭いという現象が起き易くなるわけです。

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水道管の老朽化による影響

我が国の上水道は古く、明治年代の1887年に当時治外法権下で外国人が特別の地域に住んでいましたが、その横浜の外国人居留区で上水道は生まれたという記録があります。

日本人自身に対する近代的な上水道は、1890年に水道条例が制定されたことから、都市部から実用化が開始されました。

このように上水道の歴史は古いく、浄水設備については、戦後1957年に水道法が施行され、地方でも設備の近代化が順次進んでいきました。

特に、先にも述べたように高度経済成長時代には、取水する河川や湖沼、ダムの水質が極端に悪化して言ったために、塩素消毒も含めた濾過施設を強化する必要があったのです。

その後も水源の浄化や高度な濾過設備の技術改革が行なわれて、水質の向上が実施されてきました。

しかし、浄水場から各家庭に配給される水道水を通す水道管は、水道法で整備された後、メンテナンスはしてきたものの、配管自身が全国で老朽化してきています。

水道管の老朽化が水道水を臭くしている原因について

現在の水道管の耐用年数は、40年となっていますが、1960年代から1970年代に敷設されたものが多く、2000年を越えた頃から、更新を待つ水道管が増えています。

全国の水道管の総延長距離は61万kmですが、既に耐用年数を越えているものが、3.8万kmあるのです。

予算の関係で更新が伸びているもので、今後、耐用年数を超えていく水道管は2020年代から2030年代にかけてピークを迎えるといわれています。

そのため、毎年1兆円の更新費用がかかっていく計算で、予算を計上できない地方の水道事業も出てくる可能性があり、耐用年数を越えた水道管が増える可能性が高まっています。

漏水事故や破裂事故などがニュースで報道されるのも珍しくなくなっています。

水道管の老朽化は既に直面しているのです。

水道水がサビ臭い理由

老朽化した水道管は水の流れが滞留してしまいますと、いわゆるさび臭いという状況が生じます。

そのため、水道事業者は定期的に水道管の浄水を行なっています。

水道水がさび臭いという状況は、これまで老朽化したマンションや中高層アパート特有のものでしたが、今後は耐用年数を越えた水道管を使っている地域では、一般の戸建家庭の水道でも起きる可能性があります。

また、漏水事故や破裂事故の際には、濁りとともに鉄臭い状況が出てきます。

復旧工事後に時間をおいてから一気に水を流せば、通常の水に戻りますが、そのような事故が起こらないように早めの水道管の更新をしてほしいものです。

地震や火山の影響で水道水が鉄臭くなる場合もあります

水道管の老朽化は、また、別の問題を生じさせています。

我が国はご存知のように、地震列島と言われ、火山も多くあります。

そのため、規模の大きな地震で揺れが大きい場合、水道管が耐用年数前であっても、破損したり、破裂したりするケースが出てきており、その可能性を抱える水道管は全国に広がっています。

そのため、水道管の更新敷設工事の際には、耐震性に富んだ耐用年数も従来の40年に対して100年を目指した新しい管の投入が行われているのです。

新しい耐震性を備えた水道管はポリエチレン管などで鉄臭いという現象も防げることになります。

しかし、まだ、更新を待っている水道管はこれから10年以上をかけて工事されるため、当面は耐震力の弱い水道管を使わざるを得ない状況で、鉄臭いという現象はまだまだ続く覚悟が必要です。

 

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マンションの水道水が臭い原因

マンションや中高層アパートの場合、水道水は屋上の水槽タンクや地下の受水タンクに蓄えられ、そこから各家庭に送られています。

タンクでの消毒や、タンクに貯める水の量も法律で決められており、管理組合などで水質管理もしています。

ただ、各マンションの管理組合の管理方法はそれぞれに任されており、管理状況の悪いマンションもありますし、中高層アパートのように管理組合が無く、管理会社や大家さんに任されているケースには管理状況の差が見受けられます。

従って、管理がおろそかにされている場合、やはり、梅雨などには水道水が臭いと言う状況が生まれる可能性があります。

さらに、古いマンションや中高層アパートの場合、建物そのものが老朽化してきます。

外装などは、定期的に塗り替えなどが行なわれますが、配管に関しては、壁の中に組み込まれているため、メンテナンスは難しい状況になっています。

古い公団住宅などでは新たに別の配管を壁の外に設けるケースも出ています。

そのため、老朽化したマンションやアパートの場合、貯水タンクからの配管も老朽化している可能性が高く、それ故にさび臭いと言う状況が生まれます。

特に、朝など水が動かない時間帯が長い場合、さび臭さが感じられる可能性は高くなります。

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水道水がカルキ臭いのをなくす方法

これまで見てきたように、水道水の臭いという現象はさまざまな要因が考えられますが、日常的に考えなければならない臭いはカルキ臭いという現象です。

かび臭いやさび臭いという現象はどちらかというとマンションや中高層アパートの現象です。

また、それ以外の臭いの場合は、水道水をしばらく勢いよく流していれば解消しますので、ここではカルキ臭いと呼ばれる現象に絞って対策を見て行きます。

カルキ抜きには6つの方法があると言われています。

  • 汲み置きしておく
  • 煮沸する
  • レモンなどアルカリ性のものを使う
  • 冷蔵庫で冷やす
  • 中和剤を使う
  • 浄水器を使う

です。これらについて見ていきたいと思います。

但し、カルキ臭いを抜くということは、その水道水には殺菌作用が無くなるということになります。

カルキを抜いてからそのままにしておくと、雑菌が繁殖することもありますので、飲料用として用いる場合は早めに飲むようする必要があります。

時間を活用して水道水のカルキ臭さをなくす方法

塩素は、水よりも蒸発(気化)スピートが早く、そのまま水道水を放置する、すなわち、汲み置きしておくと塩素は自然と抜け、カルキ臭い状態はなくなります。

ただ、室内では時間がかかってしまいます。いろいろ説はありますが、24時間と言う人や2~3日かかると言う人もいます。

いずれにしても、室内で放置するよりは陽射しのある日に水道水を外で放置する方が早く塩素が抜け、カルキ臭いもなくなります。

太陽の陽射しの紫外線によって塩素が分解されるので、室内で自然の蒸発を待つよりも早く塩素が抜けるわけです。

塩素は温度が高いほど気化する速度が早くなるため、炎天下の温度の高い日ほど効果は大きくなります。

陽射しのある場合、2リットルのペットボトル程度であれば、早ければ数時間で抜けると言われています。

外で水道水を放置する場合、洗濯用や金魚鉢に入れるような場合はばけつや桶でもいいですが、飲料用としてカルキ臭いを抜くには、ほこりなどが入らないように、もっと衛生的なほう方が必要です。

ペットボトルを使った方法

一つは、ペットボトルの利用です。ペットボトルのラベルをはがして、全体に日の光が当たるようにします。

また、ペットボトルには目一杯水道水を入れると蒸発した塩素が行き場を失いますので、上部は空けておくこと必要があります。

上部の空間ができたペットボトルをしゃかしゃかと振ってから置いておくとより効果的です。

ボウルを使った方法

また、二つ目の方法として、ボウル等に水道水を入れる方法です。

この場合は、ほこりが入らないようにラップしておきます。

ただ、分離した塩素が外に出やすいようにラップに楊枝や針で穴を開けておくのもいいでしょう。

このような汲み置きで飲料用にカルキ臭いを抜く場合、塩素が抜ける代わりに雑菌が繁殖しやすくなるので、すぐに冷蔵庫で冷やすなり、氷を入れて飲むようにしてください。

 

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レモンを使って水道水のカルキ臭さをなくす方法

水道水のカルキ臭いを抜く方法として、レモンの汁をたらすと言う方法があります。

ほんの僅かでいいのです。一瞬で塩素が分解されてしまいます。

コップ一杯であれば、2~3滴あれば充分のようです。

塩素はビタミンCと結合する性質があり、塩素そのものは分解されるのです。

よくレストランなどで水にレモンの香りがすることがありますが、カルキ臭さを抜く目的もあったのです。

レストランのように大勢の人たちに水を配る場合にはレモンの薄いスライスを入れますが、長時間入れているとレモンの苦味が出てしまいますので、早めに取り出しているケースが多いようです。

ただ、そのレモンの苦味が料理を引き立てるので、そのまま入れているところもあります。

逆にビタミンCであれば、何もレモンに限りません。

ポッカレモンやビタミンCのサプリメントの粉でもよいのですが、レモンに比べると塩素除去効率は悪いようです。自然の力は想像以上です。

もちろん、時間をかけて外で放置するよりは、圧倒的に効率がよく、すぐに水道水を飲みたいが、カルキ臭いのはいやだと言う場合、手軽においしい水を飲むことができます。

冷蔵庫に入れて水道水のカルキ臭さをなくす方法

水を飲む場合、やはり特に夏場は冷えて美味しい水がいいですね。

カルキを抜く方法の3つ目は、冷蔵庫に水を入れると言う方法です。

塩素が抜ければすぐに冷たい水が飲めるというメリットがあります。

方法としては、ペットボトルやボールなどの入れ物に水道水を入れて冷蔵庫に一日半ほど置いておくので、最初の放置方式と似たようなものです。

ボールの場合は、前に言いましたが、塩素が抜けやすくするために、細かい穴を開けて置くのも効果を高めるコツです。

ただ、室内に放置するのと同様に太陽の紫外線による塩素の分解ではないので、時間はかかります。

また、高温による気化効果もないので、半日というような時間では難しいでしょう。

ペットボトルに水道水を入れる場合、屋外に放置する場合と同様、目一杯に水道水を入れるのではなく、上部に空間を作って、気化した塩素が貯まるようにしておいてください。

さらに、空間のあるペットボトルをよく振ってから一度開けてから締め直すということを数回やれば、それだけでかなり塩素が気化して抜けていきますから、それを冷蔵庫に入れれば、より効果的により短時間でカルキ臭いを抜くことができます。

いずれにしても、飲料水として水道水のカルキ抜きをする場合、カルキ臭いが抜けたとは言え、特に夏場はやはり冷たくないと美味しくないので、日光下で放置した後やレモンを入れた後、冷蔵庫で冷やすという行為は、カルキ臭いを抜く上でより効果的になります。

残留塩素が無くなることによる雑菌の繁殖も抑えられるという効果もあります。

いずれにしても、水が一番美味しく感じられるのは、12~13度と言われています。

美味しい水と言う点でも冷蔵庫で冷やす意味はあるようです。

沸騰させて水道水のカルキ臭さをなくす方法

冷蔵庫とは逆に水道水を沸騰させると言う方法もカルキ臭いを抜く方法としてあります。

水道水の沸騰の場合、塩素の気化は温度が高いほど早いので、2リットルのペットボトルであれば、10分くらいで一番早くカルキは抜けます。

ただ、大量の水のカルキ臭いを抜くためには、ガス代や電気代がかかってしまいます。

冷蔵庫であれば、もともと冷蔵庫の電源は切ることがなく、入れたとしても特に電気代がかかるということはありませんが、火を使うということはエネルギー代がかかってきます。

沸騰させた際に発生するトリハロメタンについて

さらに別のややこしい問題が生じます。それは、塩素を含んだ水を沸騰させると、トリハロメタンという発癌物質が一番出やすい状態になると言うことです。

通常の2~3倍と言われています。

その発生したトリハロメタンをさらに抜くには40分の沸騰が必要になります。それは、あまりにもガス、電気代の無駄遣いになってしまいます。コスト的にもお勧めできるものではありません。

現在の我が国の水道水の残留塩素レベル(国際基準の1/4~1/5)では、発生が2~3倍になったとしても人体に問題が出る水準ではないのですが、油断は禁物です。

従って、沸騰させてカルキを抜くと言う方法はお勧めできません。

 

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浄水器によってどの程度カルキを無くせるのか

浄水器の家庭への普及率は40%を越えています。

もともと、浄水器が普及してきた要因の一番はカルキ臭いを抜くことでした。

では、どの程度、カルキが抜けるのでしょうか。

浄水器にもいろいろな種類があって、カルキ臭いを抜く能力もそれぞれに違います。

浄水器はすべてのカルキを無くすことはできない

Googleで「水道水 浄水器」を検索してみますと、上位にいくつか「まだ浄水器を使い続けますか」という疑問の質問や回答が入っています。

最近の水道水にカルキ臭いのが少なくなってきていること、いざという時にはペットボトルの水があることなどの理由によるものですが、実際に浄水器はカルキ臭いを全て除くことはできないのです。

基本的に浄水器では完全に塩素、カルキ臭さを無くすことはできません。

(社)日本水道協会の浄水器の認定基準では、水道水に残留塩素を残している理由と同様、雑菌の繁殖を防止するため残留塩素を残さないといけない規定になっているのです。

従って、各社の浄水器はそれぞれの工夫で僅かな残留塩素が若干残った状態で蛇口から出るようにしています。

ただし、マンションや中高層アパートの場合は、貯水タンクの消毒不足や配管の老朽化によってカルキ臭いというだけの問題ではなくなっているため、浄水器をつける家庭は戸建に比べて圧倒的に高くなっています。

すなわち、現在では、浄水器はカルキ臭いを除くという機能ではなく、他の機能であるさび臭いや不純物を除くことを主要な機能にして販売されているのです。

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浄水器の種類と機能

浄水器が現在も普及率を上げている要因は、マンションに代表される共同住宅の拡大があります。

マンションや中高層アパートの場合、前に書いたように、屋上タンクなどに水道水を貯めてから消毒して各家庭に配られています。(地下タンクの場合も少ないですがあります。)

しかし、その貯水タンクの管理が完全であればよいのですが、いったん滞留させることにより、雑菌が繁殖し易く、タンクのさびもあり、かび臭くなったり、不純物が含まれたりする可能性が出てきます。

従って、マンションの住民の皆さんの中には、貯水タンクの水質に不安を感じたり、管理を信用できない、水の味が気になるなどの悩みがあり、それ故に浄水器を購入しています。

浄水器の種類

浄水器にはどのような種類があるのでしょう。

形態もさまざまありますが、次のようなものがあります。

蛇口直結型・・・蛇口に直接取り付けるタイプで商品の種類も多く、手軽で価格も安いため一番利用されています。

据え置き型・・・キッチンのシンク(流し台)に設置するもので、スペースはとりますが、フィルターが大きいので濾過機能も高いものが多いようです。

アンダーシンク型・・・キッチンのシンクの下に設置するもので、同じ据え置き型でもシンクそのものを広く使えます。

ポット型・・・ポットの中に濾過用のカートリッジが組み込まれており、水道水を注ぐ形になります。簡単に持ち運びができることが利点です。

シャワー型・・・キッチンやお風呂のシャワーに取り付けるタイプです。飲料というよりも、お風呂などで柔らかい感じのシャワーを味わえます。

ストロー型・・・大地震や津波、火山爆発など我が国は自然災害が頻発しますが、そのような時には飲料水の確保は重要になります。そのため、ストローに浄水機能をつけた商品があり、災害時には利用が便利です。

浄水器の機能

次に、浄水器の機能についても、いろいろな浄化方法があり、その組み合わせによって機能の違いがあります。

一つは活性炭を利用するものです。活性炭は次亜塩素酸と反応するため、塩素を取り除く性質があります。

また、不純物を吸着してくれる性質もあるため、多くの浄水器で使用されています。

二つ目は、ナノ技術などにより、逆浸透膜と言われる水の分子だけを通す物質が開発されており、水道水中の不純物を膜の表面で止めることができます。

三つ目は、これもナノ技術になりますが、精密濾過膜と言われるフィルターで、水道管の老朽化や貯水タンクの劣化などによる不純物の除去やクリプトスポリシウムの原虫を除くことが可能です。

クリプトスポリジウムは、人間を含む脊椎動物の消化管に主に寄生する原虫で、ひどい寄生の仕方の場合は致死的になる場合もあります。

ただ、日本の水道水には水質基準でクリプトスポリシウムの原虫などは塩素消毒で殺菌されるため実際には意味の無い機能になっています。

以上のほかにも、水道水の臭いという現象を除くという機能とは別の機能であるアルカリイオン整水器や値段が高い殺菌灯があります。

 

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現在の浄水器は不純物やサビ臭さを除去する機能が充実

以上のような機能別の浄化方法がそれぞれの浄水器に組み込まれており、形態もさまざまあります。

ただ、かつては水道水のカルキ臭いという現象から活性炭を中心とした浄水方法の浄水器が多く出回っていましたが、現在では水源の浄化や浄水場の濾過技術の進歩により、カルキ臭いという現象は少なくなり、また、それを簡単に除去する方法も多くあるため、寧ろ、不純物やさび臭さを除く機能に重心が移っています。

浄水器を使う場合の注意点

最後に浄水器を使う場合の注意点をお伝えします。

浄水器の浄化方法はさまざまありますが、いずれもその方法ではフィルターの効果期間の限界があります。

すなわち、効果期間を過ぎてきますと、フィルターに付着した不純物に細菌などが発生してしまうのです。

従って、各浄水器にはフィルターの取替え期間が明記されており、必ずフィルター交換は行なうことが必要です。

浄水器についてのさらに詳しい情報は「水道水に浄水器が必要かどうかを徹底的に調べました!」のところで説明しています。

 

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おいしいお湯の沸かし方

水道水のカルキ臭いが少なくなったとは言え、蛇口から出る水道水には水道法によって0.1mg/lの残留塩素が残っています。

これは雑菌の殺菌のためですが、おいしいコーヒーが好きな方、銘茶を味わいたい方、嗅覚が鋭い方などにとって、やはりカルキ臭いが僅かでも残っていると気になります。

そのために天然水を買い求める方も多いようです。

そこで最後の水道水のカルキ臭いを気にせずにおいしくお湯を沸かす方法について調べてみました。

美味しいお湯にするために沸騰する前にカルキを減らす

水道水を沸騰させると当然塩素は気化してなくなりますが、前に書いたように水道水を沸騰すると発癌物質であるトリハロメタンと言う物質が一番多く発生してしまいます。

それをさらに除くためには40分くらい沸騰を続ける必要がありますが、残った湯は無味乾燥で飲めたものではありません。

ですから、おいしいお湯を沸かすには、先にカルキを除去して、残留塩素がない状態にし、その後沸かすようにします。

これが一番美味しいお湯の沸かし方です。

汲み置きなどでした、塩素の抜けた水道水を早めに火にかけて、完全に沸騰するまで沸かします。

沸騰したなと感じても2~3分沸騰状態を続けるのがコツです。

それから、コーヒーやお茶を入れるようにすれば、美味しさが倍増します。

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マンション・アパートの水道水の臭いとまずい水

マンションや中高層アパートの場合、通常のカルキ臭いとは違うさび臭いや鉄臭いという現象があります。

そのため、マンションの水はまずいと言う人も多いようです。

その原因は、貯水タンクや老朽化した配管にありますが、それらについて詳しくお伝えします。

タンク貯水による水道水の供給

なぜマンションや中高層アパートでは貯水タンクが必要なのでしょう。

それは、現在の水道管の水圧は、2階までが限度で、それ以上の階になると水圧が足らなくなり、蛇口をひねっても水がほとんど出ないからです。

中層以上のマンションやアパートでは、汲み上げポンプで貯水タンクまで水を引上げます。

汲み上げポンプから直接各家庭に供給しようとすると、各家庭が夕飯時などに一斉に水道水を使うと汲み上げポンプの圧力が足らなくなり、断水してしまうケースが出てきます。

従って、貯水タンクの設置が前提になっているのです。

そして、そのタンクに貯水された水道水を維持管理して、各家庭に給水しています。

貯水タンクには常に一定の水が貯水されているように設計されており、地震などで水道管の水が断水しても、貯水タンクがある場合、その貯水された水がある間は、断水することは無い仕組みになっているのです。

専用水道と簡易専用水道について

このタンクに貯水された水道水の維持管理については、水道法で各建物の管理者が行なうことになっています。

水道法では、貯水タンクの大きさによって、二つの区分に分かれています。

専用水道と簡易専用水道の二つです。

基本的には、貯水タンクが10トンまでが簡易専用水道となり、10トン以上(100トンまで)が専用水道として扱われます。(※100トンを越えるものは無いようです。)

専用水道

専用水道の場合には専任で水道技術管理者を置かなければなりません。

水質維持についての専門家です。

その上で、定期的な水質検査や何かあった場合、臨時の水質検査を実施して、その結果記録を5年間保存しておく必要があります。

また、消毒・汚染防止・残留塩素の検査も義務付けられており、何かあった場合には給水を停止できる権限があり、保健所への報告義務もあります。

従って、かなり厳格な運用がなされると考えてもよいでしょう。

簡易専用水道

簡易専用水道の場合は、年1回の掃除・定期検査とその報告書を3年保管、水槽の点検、水質に異常が見つかった場合の水質検査、人に害が及ぶと判断された場合の給水停止を住民に連絡などが規定されています。

但し、専用水道の場合のように、専門技術者は必要ないため、管理組合などが外部委託したり、自ら検査を行なったりしています。しかも、その報告義務もありません。

いったん、貯水タンクに入った水は、その建物の管理者の責任に任せる形になっており、おざなりの管理が行なわれる余地があります。

各家庭への給水について

次に各家庭への給水をどうしているかを見てみましょう。

いったん、貯水タンクに入った水道水は、加圧ポンプでマンションや中高層アパートの各家庭にその建物の配管を通じて給水されます。

最近の配管は、樹脂製の二重構造になっており、どれだけ経過してもさびも出ず、柔軟性もあるため、大規模地震にも耐えられるようになっています。

しかし、それは最近のマンションであり、過去に建てられたマンションの場合は、金属製(鉄製)の配管になっており、どうしてもマンションの老朽化と一緒に配管そのものも老朽化して、さびが出るようになります。

3年も経過すると、さびが出始めるという報告もあります。

タンクの環境維持体制の差による水道水の臭さの発生

マンションや中高層アパートの場合、簡易専用水道扱いになる貯水タンクの容量が10トン未満のケースが多いようです。

全国のマンション・中高層アパートは100万棟をかなり越えていますが、貯水タンクが10トン未満のものが87%もあります。

そして、簡易専用水道扱いになっているもののうち、法規制通り厳格に管理されているものは3%しかないとショッキングなデータもあるようです。

そこまでひどくないにしても、マンションや中高層アパートの貯水タンクの管理は、かなりずさんになっており、建物によってかなりの格差が認められるのは事実でしょう。

 

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マンションごとに水道水の臭さの発生度合いは異なる

マンションの規模、専用水道であるかどうか、管理組合が専門業者などに委託してしっかり管理できているかどうかなどによって、貯水タンクの安全性管理は大きく差が出ており、それによって水道水の臭さの発生可能性も大きく違ってきます。

マンションや中高層アパートがいくら立派に作られていたとしても、その後の貯水タンクの管理がずさんでは、当然各家庭で使用している水道水がかび臭くなったり、鉄臭く(さび臭く)なるのは当然です。

貯水タンクが年1回しか掃除されず、その管理が不十分ですと、掃除してから数ヶ月も経てば、強い雨が降ったり、梅雨のように長雨が続けば、貯水タンクにその雨水が入ってきて、さびや藻などが繁殖することも充分考えれます。

貯水タンクの底にヘドロのようなものが貯まったり、壁面にカビやコケがこびりつくと言う可能性もあります。

このように水質が悪化するということは、水道の蛇口から出る水によって健康が損なわれるということも考えなければなりません。

専用水道のように専門の管理技術者がいれば、その兆候を捉えることもできますが、簡易専用水道扱いで、専門の担当者もいないとなると、その状態が次の定期掃除まで放置される可能性が高くなります。

貯水タンクに猫の死骸が入っていたというショッキングなニュースも見かけます。

ですから、マンションなり、中高層アパートに現在住んでいる場合、貯水タンクの管理の状況を把握しておく必要があります。

管理がずさんである場合や実際に水が汚いと言う場合には、浄水器に頼らざるを得なくなることも覚悟する必要があります。

マンション自体の老朽化による配管のサビの発生

マンションや中高層アパートの水道水が臭い要因には、貯水タンクだけでなく、建物の老朽化に伴う配管の老朽化要因があります。

最近出来たマンションを除けば、各家庭までの給水のための配管は金属製がほとんどです。

従って、建物の老朽化してくると同時に配管が老朽化し、さびが出てくるようになります。

また、貯水タンクの管理がずさんで不純物やコケ、かびが発生していますと、それらが配管の中に貯まるケースも出てきます。

老朽化した配管の内部

老朽化した配管の内部にはこぶができるようになります。

酸化水酸化鉄というものらしいのですが、水道管のさびがこびりついたところが次第に大きくなっていったものです。

水が使用されない夜中には、鉄さびが水道配管の中で滞留し、管にこびりついてしまうことも考えられます。

そして、その結果、老朽化したマンションや中高層アパートの場合、貯水タンクの管理が悪いところほど、配管の汚れも増え、結果的に年中水が臭いという状態になってしまいます。

各建物までの水道水の通る水道管は水道事業者が定期的に洗浄して、汚れをとっていますが、建物の中の配管に関しては洗浄の範囲外であり、各建物の管理者が自分で洗浄する責任があります。

ただ、マンションや中高層アパートのようにコンクリートの中に埋め込まれた配管は、ほとんど洗浄は難しく、そのまま放置されるケースがほとんどです。

 

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管理組合がないアパートの水道水の臭いについて

アパートの場合、分譲マンションのように管理組合も無いため、水道の管理は大家さんやその大家さんから委託された管理会社が行なっています。

特に、中高層アパートの場合、マンションと同様、貯水タンクにいったん貯めてから給水しているために、管理組合がない分、貯水タンクの管理がおざなりになる可能性が高いと言えます。

アパートの住民自身が水道水の状況をよく監視して、よくない場合は大家さんや管理会社と貯水タンクの洗浄などを交渉する必要があるでしょう。

費用の負担を求められたり、拒否されることもあるようです。

特に老朽アパートの場合には、大家さん自身も古いのだから水質も悪くて当然と開き直る場合が多いようです。

家賃が安いのだから、少しぐらいは我慢しろというわけです。

カルキ臭さを取り除く方法はいろいろありますが、貯水タンクや配管の老朽化によるごみや鉄さびなどの不純物やかびは簡単には抜けません。

引越しをするか、浄水器の購入が必要でしょう。

水圧不足による水道水の滞留が水道水の臭いの原因

低層マンションや低層アパートの場合、貯水タンクを設置せず、通常の水道管から直接各家庭に水道水がいくようにしている場合があります。

貯水ポンプも加圧ポンプもない場合、夕飯時のように一斉に各家庭が水道水を使い始めた場合、水圧不足によって水道水の滞留が起こり得ます。

ちょろちょろしか水道が出ないなどの現象を経験された方も多いと思います。

水道水の滞留が生じると、水道管にはよけいにさびが出るようになり、それが水道の蛇口から出るため、さび臭いという状況が生まれるのです。

水道水の滞留がアトピーなどの症状の原因になることもある

かって、私の息子が古い低層アパートに住んでいた頃に、水道の水が合わず、アトピーが出たことがありました。

浄水器を買ってアトピーは次第に治っていきました。

屋内の水道管に問題があったのです。

滞留しても一般家庭の水道管の水道水では残留塩素がありますから、すぐに雑菌が繁殖するようなことはないものの、引き込みの水道管の流水量が不足してきますと、屋内水道管の腐食が起こり得ます。

すなわち、さびが出易くなるのです。

一般の戸建であれば、それ程気にする必要はないのですが、低層マンションや低層アパートの場合、それが毎日起こっていると建物が老朽化するのと一緒に屋内水道管も老朽化してさびが出て、水道管の中にさびの瘤ができるようになってしまいます。

さびが水道の蛇口から出易くなり、また、朝などには滞留した水道水の残留塩素濃度が高くなって、いわゆるカルキ臭いという現象が出易くなるのです。

朝の水道水がカルキ臭いと言う現象は、しばらく水を流すことで解消しますが、さび臭いと言う状況は簡単には解消しません。

この場合も、浄水器などで、さびに強い機種を選択して備える必要があります。

 

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臭い水道水のまとめ

今回の記事でお伝えしてきましたように、水道水の臭いという現象には、いろいろな要因があり、水道の蛇口を勢いよく流すだけで解消するものから、浄水器を使わなければ解消しないものまで対応もさまざまです。

カルキ臭いという現象は、現在では水源の浄化と濾過技術の進歩によって薄まっていますが、水道水に雑菌が繁殖しないように水道法で最小限の残留塩素が残る形で法規制されているため、完全に消えたわけではなく、また、浄水器でも完全には解消されません。

カラ梅雨におけるカルキ臭い現象も残っています。

しかし、対策のところで述べたように、汲み置き方法やレモンなどのビタミンCを使ったりすることで、水道水のカルキ臭さを解消する手軽な方法はいくつも存在します。

それらを生かして、美味しい水を堪能して欲しいと思います。

なお、水は我々人間が生きていく上で、なくてはならないものです。

しかし、世界の中には飲料用の水が手に入らない発展途上国の人々も多くいます。

彼らのことを考えれば、日本の水道水のカルキ臭さは我慢できるレベルだと思います。

また、水は生命の源です。その生命の源である水、海というものの環境をより綺麗に維持していくべきではないでしょうか。

特に温暖化の地球環境に対する影響が大きな課題となっていますが、温暖化による水道水への影響も今後出てくる可能性もあります。

温暖化により、藻の発生が多くなることが考えれ、再び塩素消毒の度合いが高くなる可能性もあります。

ただ、逆に降雪量が増えたり、カラ梅雨が少なくなることで藻の発生が抑えられることも考えられます。

一概にどちらに温暖化の影響が出るとは言えませんが、今後の環境変化には注意していく必要があります。

今回をの記事を通じてより一層、水を大切に活用していただければとても嬉しく思います。

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