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東京の水道水は飲めるのか

水道水   9,820 Views

東京の水道水は飲めるのかどうかが気になっている方々はとても多いです。

実際にかつて高度経済成長時代の東京は、スモッグに覆われ、多摩川、利根川などの河川はへドロで魚が姿も消していました。

その河川を水道水の水源としていた東京の水道水は悪臭がし始め、、その後悪臭は後退した後、今度は強いカルキ臭で水道水をそのまま飲むことを控える人が多くを占めるようになっていました。

その背景には、東京への人口集中がある中で、下水処理が進んでいなかったこともありました。

しかし、高度経済成長時代後半からは、環境問題に対する批判から公害防止法などの法整備が進み、東京が水源とする多摩川、利根川などの浄化が進み、清流に生息するあゆも帰って来るようになりました。

浄水場では高度な濾過技術の革新が進み、東京の水道水はその水質の改善が進みました。

その結果、東京の水道水は飲めるようになったのか、徹底的に調べてみました。

Contents

東京の水道水は飲んでも大丈夫?

今でも、アンケートなどで東京の水は飲まないと言った人のウエートが高くなる結果がネット上でも溢れています。

でも、本当にそうなのでしょうか?

なぜ東京の水道水が不安なのか?

東京の水道水は、東京都が行なったミネラルウォーターとの飲み比べキャンペーンにおいて2014年には46.7%の人が東京の水道水の方が美味しいと答えたと発表しています。

これまでの、東京の水道事業の努力により、水質が改善された証左でもあるわけで、東京都は東京水としてペットボトルの水さえも発売しています。

しかし、実態はどうなのでしょうか。2009年にネットリサーチティムスドライブというところがインターネット上で実施したアンケート調査結果での首都圏の水道水に対する評価データがあります。

まだ、東日本大震災の福島第一原子力発電所の事故が起こる前のデータです。

その結果は、

  • 水道水の味について、「おいしい」、「まあおいしい」と答えた人の割合は、全国平均が29.3%に対して首都圏では23.8%と近畿に次いで低くなっています。

甲信越や北海道が50%を超えているのから見ても、東京都が感じているほどにはよくはなっていないように見えます。

  • 水道水に対して安全性のイメージは、「不安」、「やや不安」と答えた人の割合は、全国平均が19.4%であるのに対して首都圏では31.9%と高くなっています。

これも甲信越が10.5%と首都圏の1/3と低い数字で、福島第一原子力発電所の事故以前でも、不安を感じる人が3人に1人いたことになります。

東京都の発表したデータは、ペットボトルのミネラルウォーターとの比較であり、それも首都圏の限られた範囲のアンケートだけになっているため、データとしてよく見えているとも考えられます。

しかし、全国的なアンケートでは、まだまだ東京の水道水をうまいと感じ、不安なく飲める人はまだまだ少ないようです。

実際の味や不安が本当のものなのかどうかは別にして、昔の水源の環境悪化による水質悪化、その結果としてのカルキ臭いというイメージが払拭しきれていない面があるのではないかと感じます。

2011年の福島第一原子力発電所の事故以降、不安の面は更に上がっているように感じられます。

Googleの検索を見ても、不安要素として原発事故による放射能の影響を訴える記事がいくつか出てきており、その影響はかなり大きいと言えるでしょう。

いわゆる風評被害が東京の水道水にも出ているようです。かってのイメージが残っているのも風評被害の一面かもしれません。

また、ペットボトルの普及の中で一度おいしいミネラルウォーターを飲んでしまった人が、再び水道水の水に戻るというのも感性的に難しい面があると思います。

ただ、一方では、浄水器を販売する業者が東京の水は危ないと不安を煽り、浄水器を売りつけようとする広告やキャンペーンをすることも直接東京の水道水を飲む人が少ない原因にはなっているようです。

こちらは風評被害を利用した側面がありますね。

でもほんとうにそうなのでしょうか?

東京の水道水は健康への悪影響がないか?

福島第一原子力発電所の放射能事故以降に注目されたのは、放射能汚染によって健康に対する害がないかという不安が生じていることです。

セシウムなどが水源に入り、水道水を汚染しているのではないか、セシウムなどの影響で赤ん坊などに障害が発生するのではないかという不安が高まりました。

既に福島第一原子力発電所の放射能事故から5年以上経過し、かなり不安心理も落ち着いてきましたが、そのイメージはまだ東京に住む人々の脳裏に焼きついています。

そして、昔のカルキ臭いという強いイメージと結びついて、東京の水道水に対する不安を煽っているのです。

また、カルキ、残留塩素から発ガン物質として疑われているトリハロメタンという物質が発生することも健康不安につながっている面は小さいとは言え、あるでしょう。

これらの健康、カルキ臭いに対する不安イメージは、東京の水道水に対する飲めるのかという疑問につながり、全国でも低い水道水の評価が低くなっているのです。

そこでまず、過去の東京の水道水の汚染の歴史を見てみることにします。

過去の東京の水道水の汚染の歴史

第二次世界大戦に敗戦した日本は、1951年のサンフランシスコ講和条約を経て再独立し、1955年からは高度経済成長時代に入りました。

この高度経済成長時代は1973年まで続きます。

戦後の混乱期を脱した日本経済はこの時代に急激な成長を見せ、世界第二位の経済大国になっていきました。

その間、東京では東海道新幹線の開通、東京オリンピックの開催などがあり、国際都市として確固たる地位を築いていました。

東京を中心とした首都圏は日本の首都として、高度経済成長を牽引し、海浜部には生産プラントが立ち並び、地方から人々が上京し、人口も集中してマンモス都市へと変貌したのです。

しかし、その代償は大きなものがありました。

東京の水源となる多摩川では何の処理もされないまま工場廃液が垂れ流され、人口集中は下水処理設備の設置が遅れた中で生活廃水を垂れ流して、水道水の原水はヘドロで汚れきってしまったのです。

そして、その結果、東京の水道水も異臭がするようになり、異臭を抑え、雑菌の殺菌を徹底するため、それまで抑えられてきた塩素消毒を大量に使用するようになり、水道水は今度は残留塩素によるカルキ臭いと言う状況になっていったのです。

この当時の首都圏の状況は現在の中国の北京、上海などでよく報道されている大気汚染と似たようなものだったと思います。

50年前の日本も似たような環境だったのですね。

しかし、高度経済成長時代の後期の1965年を過ぎて、日本経済が世界でも有数の経済国になった頃には、この経済成長の代償に気がつくようになりました。

四大公害訴訟などもあり、環境への意識が高まり始めました。

1967年には公害対策基本法が成立し、さらに1970年には水質汚濁防止法も成立したことで、工場は工場廃液をそのまま流すのではなく、浄化処理して河川に流さなければならなくなり、下水処理施設も各地で整備され、河川の汚染状況を監視する仕組みも作られました。

東京都では、法規制よりもさらに厳しい基準で浄化処理を監視していました。

その結果、東京でも多摩川、利根川水系などの水道水の原水も次第に浄化され始め、現在では清水しか住まない鮎が遡上を再開するようになっています。

一方で東京の水道当局も源流の汚染と雑菌の繁殖を取り除くために、濾過装置の技術革新を行い、塩素消毒による残留塩素も抑えられるようになってきます。

濾過技術の技術革新の歴史を少し見てみましょう。

東京の浄化技術の進歩と歴史

高度経済成長時代より前の東京の浄水場では、多摩川水系の水質が良かったこともあり、濾過装置を使って原水を濾過し、そこに最低限の次亜塩素酸カリウムよる塩素消毒で殺菌処理した水道水を提供していました。

しかし、高度経済成長期の多摩川の水質汚染と多摩川の渇水が続いたことにより、東京の水道水は濁ったり、異臭がするようになり、新たな水源として利根川水系が開拓され、塩素消毒の強化を行いましたが、それだけでは対応しきれないようになっていったのです。

1970年代後半には水が臭いという苦情が年間1千件を超えて集中するようになっていました。

そのため、新たな浄化施設の改善が求められるようになり、高度浄水処理と言う新たな浄化装置が開発され、利根川水系の新たな浄水場や旧来の浄水場での設置が進められていきました。

1989年に利根川水系の金町浄水場からスタートして、順次高度浄水処理の導入を始めて四半世紀経過して2013年に全浄水場に完備が終わりました。

金町浄水場では、この設備が完成した1992年以降、かび臭いという苦情はなくなったと言われています。

新たな高度浄水処理というのは、オゾン処理をした上で生物活性炭吸着処理による汚染物質の吸着処理を実施し、その上で従来の濾過装置にかけるものです。

オゾン処理と生物活性炭吸着処理については、「高度浄水処理技術とは」に詳しく記載しています。

河川の浄化

一方で、高度経済成長時代の過程でヘドロにまみれた多摩川や新たに加わった利根川水系は、どうなったのでしょう。1967年の公害対策基本法や1970年の水質汚濁防止法によってどのように変わっていったのでしょうか。

1955年以降、多摩川は水質の汚染以外にも渇水状況も加わって、人口増加を続ける東京の水がめとしての能力は低下し、新たに利根川水系の水源開発が進められました。

多摩川を例に水源での水質の推移を見てみます。

多摩川流域の京浜工業地帯には350万人弱の人々が生活を営み、中小企業や大手企業の工場が多く存在しています。

1950年代までの多摩川の水質は、硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、アンモニア性窒素はほとんど検出されず、塩素イオン5~7mg/l、硬度30mg/lという水準で上水道水源としては非常によい水質にありました。それは1960年くらいまでは維持されていたようです。

それが1970年当時には、硝酸性窒素1.4mg/l、亜硝酸性窒素.018mg/l、アンモニア性窒素4.2mg/lとそれまで検出されなかった物質が現れるようになり、それまで存在していた物質も、塩素イオン30.0mg./l、硬度85mg/lとその数値は明らかに悪化して、多摩川流域、特に中流域以降は汚染が進んだのです。

しかし、1970年の水質汚濁防止法が成立後、東京都では工場や事業所から多摩川など水源流域に排水する場合の排出基準については国の規制基準よりもさらに厳しい値の基準が都公害防止条例によって施行され、多摩川周辺の工場、事業者からの排水は厳しい基準をクリアした水のみが流されるようになりました。

また、1965年頃に20%くらいしかなかった下水道普及率は、その後水質汚濁防止法などの成立もあり、1968年に東京都では流域下水道事業に着手して現在では普及率は94%に達しています。

下水は水再生センターを経由して多摩川などに放流されるようになり、その結果、生活用水による多摩川の汚染もなくなっています。

その結果、1990年代には多摩川に鮎が遡上するようになり、今ではその数100万匹とも言われています。

日本テレビの「鉄腕ダッシュ」という番組がありますが、たまに多摩川の浄化状況についても放映しているので皆さんご存知だと思います。

福島原発事故の放射能の影響除去

しかし、東京の水道水の安全を揺るがす事故が2011年に発生します。

記憶に新しい東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故です。

この原発事故では、原子力燃料棒のメトロダウンが生じて、放射能が広域に拡散してしまいました。

かってソ連で引き起こされたチェリニブイリ原発の事故に匹敵、いやそれを上回る事故になってしまいました。

拡散された放射能は、関東全域に飛来し、当時は東京でも放射能測定器を持つ人が多数見受けられました。

福島第一原子力発電所は、福島県の太平洋岸にありましたが、東京の水源である利根川水系や多摩川での放射能汚染やそれによる東京の水道水への影響の可能性についても大きく取り上げられました。

また、それを煽る人やメディア、ネットも多く現れ、風評被害が深刻になっていきました。

実際にはどうであったのか、現在はどうなのか少し見てみます。

まず、東京都が主要取水地で測定した原発事故直後の2011年3月22日の放射性物質セシウムの検出値は以下のようになっています。

金町浄水場(利根川水系)   不検出

小作浄水場(多摩川水系)   不検出

水道水の規制値が10Bg/kgですが、実際には利根川水系、多摩川水系とも事故直後でもセシウムは検出されていません。この数字を知らずに東京の水は危ないとよく騒がれ、あたかもそれが続くような表現で不安感を煽るネットが多く現れました。

その後、東京都が測定した原発事故翌月の4月1日の放射性物質セシウムの検出値は以下のようになっています。

金町浄水場(利根川水系)   不検出

小作浄水場(多摩川水系)   不検出

水道水には放射性物質セシウムは検出されませんでした。まったく安全な数値であり、ペットボトル入りミネラルウォーターが飛ぶように売れたのが不思議です。

さらに、半年後の10月1日の放射性物質セシウムの検出値は依然として現れませんでした。

金町浄水場(利根川水系)   不検出

小作浄水場(多摩川水系)   不検出

と山などにしみ込んだセシウムが流れ出すのではないかと不安を持たれていましたが、それも現れませんでした。

原発事故以前には測定されていないため、元々がどの程度の数値だったのかは判りませんが、健康被害に及ぶような数字は出なかったのです。

現在(2017年1月1日)の数値でも、

金町浄水場(利根川水系)   不検出

小作浄水場(多摩川水系)   不検出

となっており、原発事故6年近く経過しても放射性物質であるセシウムは出てきていません。基本的には全くの正常値であると言えるでしょう。

原発事故以降、東京都では各浄水場で毎日測定しており、これまでのところ検出されたことはありません。

東京の水道水の放射能汚染について

放射能汚染のない安全な水と言えるでしょう。

では、もし放射性物質が出たとして、放射性物質をどのように取り除くのでしょうか。

東京水道局の説明によりますと、もともと放射性セシウムは、河川の汚濁物質に吸い付く性質があり、浄水場に流入した時点では、汚濁物質に付着して入ってきます。

しかし、その汚濁物質は高度浄水処理の過程で分解され、さらに濾過沈殿していくことで放射性物質であるセシウムも除去されてしまうのです。

また、放射性ヨウ素は、塩素消毒によってイオン状態から汚濁物質へと変化しますので最後に粉末活性炭によって除去されます。

 ※ イオン状態というのは、塩素原子が電子が一つ多いか少ないの状態で、他の原子などと結合し易い状態にあることを言います。

東京の水道水の放射能汚染はなくなっており、今後山野に散らばった残留放射能があったとしても、浄水場の項土壌化処理や沈殿装置により、ほぼ取り除けるようになっています。

しかし、東日本大震災の際、日本政府は福島第一原子力発電所の放射能事故について、すぐに事実を発表せず、後出しで情報提供したために、人々に不安を与えた印象が強く残っています。

それが故にデータで発表してもなかなか信用してもらえないという面は否めません。東京の水道水の評価にも影響しているようです。

以上見てきたように、東京の水道水は、法規制による工場廃水の浄化、下水処理による浄化、浄水場の高度浄化処理により、ほぼ健康に対する不安はない、うまい水に生まれ変わっているのです。

なお、東京の水道水に与える放射能の影響に関するより詳しい情報は「福島第一原発の放射能における東京の水道水への影響」にてお伝えしています。

東京の水道水は美味しい

実際に東京の水道水は美味しく生まれ変わったのでしょうか。

具体的な数字で見てみることにします。

昭和59年に設立された「おいしい水研究会」が、美味しい水道水の7項目にわたる水質条件が決められています。その条件は以下の通りです。

蒸発残留物・・・ 水道水の蒸発後の物質で、主成分であるミネラルの量によって決まります。1リットル当たり30~200mgが基準

硬度・・・・・・ カルシウムとマグネシウムの含有量で、低いものは軟水、高いものは硬水と言われます。1リットル当たり10〜100mgが美味しいといわれます。

   遊離炭酸・・・・ 水に溶けている炭酸ガスです。さわやかさをもたらしますが、多すぎると刺激が強くなり過ぎます。

   過マンガン酸カリウム消費量・・・ 水道水の中の有機物の指標です。多いと渋くなります。

   臭気度・・・・・ 水のにおいの強さ。かび臭、藻臭などです。

   残留塩素・・・・ 法律で0.1mg/l以上1mg/l以下が規定ですが、濃くなるとカルキ臭くなります。

   水温・・・・・・ 冷たい水はおいしいと感じます。

おいしい水研究会」では以上の7項目について、どれだけ条件を満たしているかで水として美味しいのかがわかるとしています。

各都道府県もこの基準を取り入れて、それぞれが数値基準と評価を出しています。

東京都が発表している水道水の評価は、次のようになっています。

               基準数値    2013年の水質検査結果

   蒸発残留物       30~200mg/l       150mg/l

   硬度          10~100mg/l       64.4mg/l

   遊離炭酸         3~30mg/l        2.6mg/l

   過マンガン酸カリウム      3mg/l以下      1.0mg/l

          消費量

   臭気強度             3以下       1

   残留塩素          0.4mg/l以下       0.4mg/l

水温          最高20゜C以下      16.9゜C

となっており、遊離炭酸が基準より僅かに低い以外は美味しい水道水の基準の範囲にはいっています。他の都道府県との比較ではなく、絶対値としての評価では美味しい水の範疇に入っているのです。

ただ、基準数値というのは、各都道府県が決めているもので、研究会が統一して発表しているものではありません。甘いところもあれば、厳しいところもあります。

それでも、東京の水道水は、皆さんが思っているほどにはまずくなく、美味しい水と言えるレベルまで回復しているのは事実だと思います。

東京の水道水が美味しくないと言われる理由

アンケートなどで首都圏の水が低い支持しか得られない理由は別のところにあるような気がします。

東京の水の評価の低い要因は、やはり過去のかび臭い、カルキ臭い、放射能という固定観念が日本人に植え付けられているのではないかと思います。

それともう一つ考えられるのは、東京は人口が集中し過ぎている結果、マンションのような中高層の共同住宅のウェートが高いことです。

東京の共同住宅ウエートは、1998年当時で、全国平均41.7%に対して69.6%と全国で一番高く、人口の集中度、一人世帯の多さから考えてもマンション等に住む人たちのウエートというのは、日本一になっています。

アンケートなどではこれらの人たちの意見がかなりのウエートを占めていると考えられます。

すなわち、東京の水道水をそのまま飲んでいない人たちがアンケートに答えている割合が高いのです。

マンションなどの場合、水道水が屋上などの貯水タンクに蓄えられてから各家庭に給水されるため、貯水タンクの管理状況や屋内配管の老朽化によって別のところでの問題、さび臭い、かび臭いという問題が生じているケースがあります。

それらの水道水を飲んでいる場合、それは東京の水道水がいくら美味しくてもうまいと感じられず、寧ろ、まずくて浄水器なしでは飲めないと感じる人が多いのではないでしょうか。

それも評価が低くなって理由だと思います。

アンケートなどで、居住家屋の形態別で行なっている水道水の評価はまだ見たことがありません。

一戸建てで、直接東京の水道水を引き込んでいる家庭の人たちを対象にアンケートをしてみるといいと思います。

違った結果が出るのではないでしょうか。

それは、下水処理が100%で高度浄水処理も100%の大阪市の水道水が首都圏と同様に評価が悪くなっているのと共通しています。

やはり、風評被害と中高層共同建物の多さが評価の低さに影響を与えていると言えるでしょう。

東京の水道水は健康に良い?

東京の水道水は、健康には問題が無いことがわかりましたが、健康に良いと言えるものなのかどうかを考えて見ましょう。

まず、東京の水道水に限ったことではありませんが、日本の水道水が海外に比べてどれほど優れているかを考えて見ます。

世界の発展途上国では、浄水設備がなく、飲み水が近くの川からとってくる水と言う人々が10億人近くいます。

その川は、家畜、けものたちの水飲み場や水浴びをする川でもあるわけです。

彼らが口にする水は、生活用水にも使われ、赤痢、チフスといった伝染病が流行し易い原因にもなっています。

また、渇水期にはその水も確保できるかどうかという環境で生きているわけです。

彼らにとって、高度浄化処理をされた水というものは、夢のような存在です。毎日、臭い、濁っている水に比べれば、はるかに健康的な水であるわけです。

先進国のエゴによって温暖化が進んだ現代の世界は、そのような人たちにとって環境問題は死活問題です。

温暖化によって砂漠化が進み、渇水が増加し、しかも水の量が減ることで水の汚濁はより進んでいきます。

発展途上国の人たちにこそ日本の水道水というものを提供してあげたいものです。

それに比べれば、日本の水道水の浄水設備は世界でも指折りのものであり、健康的な水と言えるわけです。

日本でも浄水設備が整備されていない時代には、飲み水は伝染病の感染経路になったりしていたのです。

現在では、水道水が原因でそのような伝染病が広まるということはなくなっています。

その点から見ても、日本の水道水は恵まれており、健康に良いと言ってよいでしょう。

特に、高度浄化処理が進んだ東京の水道水は多少のカルキが含まれている(残留塩素を残すのは雑菌の繁殖を抑えるため)ために、敏感な人にはカルキ臭さが鼻につくかもしれませんが、健康のためにはいい水と言えるでしょう

また、ヨーロッパのようにミネラル成分が高い水道水は内臓に対して負担が大きく、内臓がまだ充分に発育していない赤ちゃんや小さな子供には健康上の問題があります。

それもあって、ヨーロッパではペットボトルに入った水が古くから流通しているのです。

東京を始め、日本の水道水は軟水であり、そのような健康上の問題もありません。

ただ、付け加えれば、ミネラル成分の高い硬水は丈夫な大人にとっては長期的に見て健康にはいいものであり、それが故にヨーロッパの人々は好んで硬水を飲んでいるのです。

以上の点から見て、日本国内での比較において特に健康に良いということは考えにくいのですが、世界の中で見た場合、やはり東京の水は健康に良いと言えるのではないでしょうか。

東京で水道水を飲んでいる人の割合

2009年にネットリサーチティムスドライブ実施のインタネットでの水道水をそのまま飲んでいるかどうかのアンケートでは、80%まで直接飲むと答えた人のウエートは、首都圏で23.5%で、全国平均30.6%に比べると低くなっています。

この点について詳しく見てみることにします。

全国の各地に比べて東京は水道水を飲んでいる人の割合が低い

同じアンケートでの地域別の結果を見てみると次のようになります。

  • 甲信越     61.7%
  • 北陸            52.0
  • 北海道          49.9
  • 東北            48.8
  • 東海            36.2
  • 四国            37.1
  • 中国            35.9
  • 近畿            26.5
  • 関東            24.6
  • 九州沖縄        22.8
  • 首都圏          23.5

このように近畿、関東の低さは際立っています。

九州沖縄の低い原因は別にあると思われますが、近畿、関東の低さの原因として考えられるのは、やはり過去の水質悪化の亡霊、イメージとマンション等の共同住宅に住む人々のウエートが高いことが上げられます。

それぞれの地域の代表県での共同住宅居住ウエートを見てみましょう。(総務省調べ)

  • 甲信越(新潟県)   22.0%
  • 北陸(富山県)   19.7
  • 北海道             41.1
  • 東北(岩手県)     21.4
  • 東海(静岡県)     31.8
  • 四国(香川県)     26.0
  • 中国(岡山県)     27.3
  • 近畿(大阪府)     54.8
  • 関東(千葉県)     43.6
  • 九州沖縄(熊本県) 30.1
  • 首都圏(東京)     69.6%

雪の多い北海道を除けば、20~30%の地域が多く、東京の69.6%は2~3倍の高さになっています。

従って、マンションなどで屋上の貯水タンクの水を飲んでいる人たちがアンケートの大半を占めている可能性は高く、それが直接飲まない原因に直結しているのではないでしょうか。

ちょっと極端ですが、アンケートで東京のマンション等の中高層共同住宅に住んでいる人たちを69.6%として、その人たちが水道水を飲まないと仮定すると、残った東京の人たちの間で水道水を80%以上直接飲むと答えた人は次のように計算できます。

80%以上飲まない人   76.5-69.6=6.9%

共同住宅以外の人    100-69.6=30.4%

80%以上飲まない人      6.9÷30.4=22.7%

80%以上飲む人          100-22.7=77.3%

となり、8割近くの人が水道水を直接飲んでいることになります。

一番飲む人のウエートが高かった甲信越で同様の計算をしてみますと、

80%以上飲まない人   38.3-22.0=16.3

共同住宅以外の人    100-22,0=78.0

80%以上飲まない人      16.3÷78.0=20.8%

80%以上飲む人          100-20.8=79.2%

となります。従って、直接水道水を80%以上飲んでいる人のウエートは一番の甲信越と東京では1.9%の差しかなく、ほぼ変わらないと言えるのではないでしょうか。

ちょっと極端な計算ではありますが、実際に貯水タンクからの水道水ではなく、戸建で東京の水道水を直接飲める人の中では、水道水を直接飲んでいる人はかなり多いと言えると思います。

よく、東京の水は臭いとかカルキ臭いと言われる方は、実際に直接東京の水道水を飲んでいない方がほとんどなのだろうと思います。

また、それでも飲んでいない人の中には、過去のイメージが強く残り、ペットボトルの水に依存してしまっている人が多いのではないでしょうか。

なぜ、東京の水道水は世界有数の水なのに、飲んでいる人が少ないのか。

世界で水道水が安全に飲める国は、15カ国ぐらいしかないと言われています。

水道そのものが設置され、家庭で利用している割合は世界の人口の50%程度あるようですが、飲料として安全な国は15カ国というわけです。

また、世界の20%の人は水道水が使えても水道水を利用していないとも言われています。

さらに、世界の中では、安全な飲料水と言うものを手に入れられない人々が10億人弱いると言われています。

発展途上国などでは、浄水場を作る資金がなく、浄水場ができてもその水を各家庭に配るための水道管の敷設もできないため、結局作らないとしている国が多いのです。

その資金を税金でとって暴動が起こるよりも、国民にペットボトルの水を飲ませている方が安上がりだと考える指導者もいるようです。

でも、現実には、ペットボトルの水も買えず、周りの川から水を汲んできて利用している人々が数億人はいると言われています。

このような世界の水道水の現実の中で、東京の水道水は世界有数の安全な水と言えるわけですが、アンケートにもあるようにその水を飲んでいる人は非常に少ないという結果が出ていました。

東京で水道水を飲む人が少ないのはマンションなどの共同住宅が影響

大きな理由は、人口が集中しすぎていることにより、マンションなどの中高層の共同住宅に居住する人のウエートが圧倒的に高く、それらの共同住宅は東京の水道水をそのまま飲むのではなく、いったん貯水タンクに蓄えられてから、供給されていると言う現実です。

貯水タンクの管理は、その89%が簡易専用水道と呼ばれる専門の水質管理技術者を置かなくてもいい形態で管理されており、それがゆえに管理がずさんな共同住宅が多く、さらに老朽化に伴う共同住宅内の水道配管が老朽化してさびが出易くなっていると現実があるのです。

東京の人口の共同住宅居住率は70%弱であり、大半の人たちがずさんな管理体制の水を水道の蛇口から飲んでまずいと感じ、ペットボトルの水や浄水器を利用していると言うわけです。

そのために、アンケートなどがあれば、水道水は飲まないと言う人が大半になると言う結果につながっています。

そのマンションなどの水でも、発展途上国の飲み水の現実に比べれば、夢のような水なのですが、それでも東京の人々の大半はペットボトルの水や浄水器の水を愛飲していることになっています。

また、一般の戸建に住まれる方たちの中にも、過去のかび臭い、カルキ臭いという水の経験からペットボトルや浄水器に依存し、そこからは元の水道水を再び利用するという気にはなれない人たちが2~3割いるわけです。

このような現状からアンケートなどでは、東京の水道水を飲んでいると答える人は少なく現れているのです。

でも、それは東京の水道水の実態を反映したものとは言えないのです。

過去の呪いとその払拭への道

高度経済成長時代の負の遺産である環境悪化により、かび臭い、カルキ臭いという水道水に遭遇した東京の人々の中には、福島第一発電所の事故による安全性の揺らぎというものもあり、高度浄水処理によりすでに飲める水へと変貌を遂げたにもかかわらず、東京の水道水に対して未だに不安を感じている人々がいます。

それはもう過去の呪いといっても良いと思います。

東京には今も人口集中が続いていることから、過去ののろいによって最初から水道水は飲まないと言う人も多くいると考えられます。

しかし、これまで高度経済成長時代の負の遺産に対して、下水道整備、新たな水源の確保、高度浄水処理施設など多額の税金を投入し、水道料金の負担も馬鹿にならないくらいまで引上げてきたにも拘らず、ペットボトルの水に依存し続け、浄水器に依存する現実を考えますと、その過去の呪いを払拭することが必要なように感じます。

現在のマンションでは貯水タンクの管理を徹底しているところも多い

マンションなどでも、専門の水質管理技術者のいるところや最近建設されたマンションなどでは比較的東京の水道水に近いレベルで提供されているところもあるはずです。

東京都では、貯水タンクに対する管理指導の徹底を図ってもいます。

でも今後、もっと東京の本当の水道水というものをアピールして過去ののろいを払拭していく必要があるでしょう。

同時にも、世界の水事情との比較も行なって、アピールをしていけばいいのではないでしょうか。

東京の水道水は恵まれていることを積極的に告知して、実際の東京の水を飲んでもらうキャンペーンなどもいいのではないでしょうか。

今も行なってはいますが、もっと数を増やせばいいと思います。

外国人にアピールしてもらうのもいいでしょうね。

ただ、東京は人口が集中しすぎている現実、そのためにマンションなど中高層の共同住宅の比率が日本一高いという現実は当面なくなりそうもありません。

一時、首都機能の分散ということが言われましたが、一部の省庁の部分移転などで終わりそうです。

東京そのものをもっと住み易い都市に変えていく努力が先なのかもしれません。

海外では高い硬度の硬水が多いですが、日本の都道府県別での硬度はどのようになっているのかを見てみます。

海外の水道水と東京の水道水の比較

日本では水道水を飲むことが可能ですが、世界的に見ると水道水をそのまま飲むことができるのはとても稀なことです。

世界で水道水が飲めるのは15カ国程度と言われています。

各地域や国ごとの硬度の違いについて

ヨーロッパは硬水が多いです。

中国やインド、韓国なども硬水です。

アメリカは地域差がありますが軟水が多いと言えます。

東京に限らず日本は水道水にするための濾過技術が世界トップ

日本の濾過技術は世界トップと言えるものです。

オゾン処理と生物活性炭吸着処理という高度浄水処理工程を開発し、福島の原発事故が起きた際も放射能除去技術として大きな役割を果たしました。

今後は発展途上国などを中心に日本の濾過技術を世界に広めていき、そうすることで水不足や伝染病対策をしていくことが可能です。

なお、海外と東京の水道水に関するより詳しい情報は「海外の水道水と東京の水道水の比較」にてお伝えしています。

 

都道府県別の水道水の硬度比較

その前に、まず硬度の基準がどのように決められているのかを簡単に見ておきましょう。

硬度というのは、マグネシウム塩とカルシウム塩が一定の水の中でどれだけの質量(量)があるかを計ったものです。

  • 塩というのは、イオンと同意語ですが、他の原子と結合し易い電子の過不足が生じた原子こと:従って単純に言えばマグネシウム塩というのはマグネシウム原子のこと。

国によって出し方が違うのですが、よく使われるのはドイツ硬度とアメリカ硬度と言われるものです。

日本では戦前はドイツ硬度が使用されていましたが、戦後はアメリカ硬度が使われるようになっています。

アメリカ硬度は、1リットル当たりの水にカルシウム塩とマグネシウム塩の量を炭酸カルシウムの量に換算して算出されます。

ドイツ硬度では、基準は同じですが、酸化カルシウムの量に換算して算出されています。

それぞれ、カルシウム塩とマグネシウム塩の量を足したものが、総硬度となり、それを一般には硬度と呼んでいます。

すなわち、

硬度=カルシウム硬度+マグネシウム硬度

になっているわけです。

WHOでは、アメリカ硬度を使用しており、軟水と硬水の基準を次のように設定しています。

軟水      0~60未満

硬水    120~180未満

中硬水   60~120未満

となっています。

なお、180以上の場合は「非常な硬水」と呼んでいます。

但し、各都道府県で硬水、軟水の基準はまた違っています。

例えば、東京都のホームページでは、軟水、硬水の基準では無く、

  • 硬度100mg/L以下の水道水・・・水道管の腐食を促進する可能性あり
  • 硬度200mg/L以上の水道水・・・ミネラル分が分離した塊が付着により

水が白く濁ってしまう可能性あり

  • 硬度300mg/L以上の水道水・・・石鹸の泡立ちが悪くなる

と表現しています。

東京の水道水の硬度を都道府県で比較した場合

都道府県別の硬度の中で、東京の水道水はどの程度の位置にいるのでしょう。

都道府県別の上と下のトップテンを見てみますと、次のようになっています。(ソフトウォータークラブの全国都道府県別平均硬度ランキングで2002年の調査による)

高い硬度トップテン         低い硬度トップテン

沖縄県       84.0       愛知県      26.5

千葉県       82.8              山形県            27.8

埼玉県             75.0              島根県            28.2

熊本県             70.4       宮城県            28.7

茨城県       66.5              広島県            28.8

東京都       65.3       秋田県            30.3

神奈川県           61.8              富山県            30.5

福岡県       60.8              新潟県            32.2

愛媛県       58.3              北海道            32.8

群馬県             57.3       福島県            35.1

東京の水道水は日本の中ではやや硬水より

これを見てみますと、日本の水道水はWHOの基準で言うと、硬度は低く、上位8位までが中硬水のほかは軟水の分類に入っています。ほぼ軟水と言ってよい水準です。

総じて関東の水道水は日本の中では比較的硬度の高い水道水となっています。

それでも、ヨーロッパやオーストラリア、中国などに比べれは、かなり低い数字です。

逆に東北、北海道、中国日本海側は硬度が低くなっています。

また、全国平均は50.9になります。

これから見ますと、東京の位置付けとしては、全国的に見ると比較的高い硬度の水と言えるかと考えられます。

ただ、ヨーロッパなどの130を越えるような硬度の高い硬水にはなっておらず、軟水に近い中硬水といったところです。

まろやかさは残しつつ、ミネラル分のウエートも高いという位置付けでしょうか。

ただ、東京都の基準から言いますと、水道管の腐食が進み易い100以下になっており、マンションなどの中高層共同住宅では水道管の老朽化が進み易いということができ、それがマンションの水をまずくしている原因にもなっている可能性はあります。

ただ、あくまでもこの数値は平均であり、実際には各浄水場で違っていて当然です。

しかし、一応の目安とはなるでしょう。

各都道府県の水質比較

まず、水質とは何でしょう。

日本の厚生労働省では、水道水の水質基準なるものを決めています。

その項目は51項目、それ以外に水質管理目標設定項目というのがあって、それが26項目、さらには農薬類の水質管理目標設定項目としての対象農薬リストに掲載されているものが、60種類あります。

それ以外に要検討項目として挙げられているのが47項目あり、全体では200項目程度になっています。

それぞれに管理目標値というものがあって、都道府県の水道当局はその項目に基づいて水質検査を日々行なっています。

日本の水道水の水質管理というのは、あくまでも安全性を確保するためのものなのです。

これだけ、水道水の水質管理項目がきめ細かく決められている国は他にはありません。

しかも、その設定している目標設定値は国際基準(国際基準の無いものもあります)よりも、さらに厳しく設定されています。

日本の水道水は、東京に限らず、世界で最高水準の安全性を持った水道水です。

なお、国内の各地域ごとのおいしい水ランキングに関しては「おいしい水道水についてと、どこの水道水がおいしいのかを徹底調査しました!」にてお伝えしています。

なぜ、東京の水道水は美味しいのか

では、本当に東京の水道水は美味しいのか、最後に検証しましょう。

東京都は東京の水道水を東京水という形でペットボトルに入れて販売しています。

また、直接東京の水道水を飲んだ人で、それ程悪く言う人は少ない印象です。

敏感な人はカルキ臭いという感じを持たれるようですが、残留塩素の濃度は浄水場を出る段階で0.4mg/lとなっており、実際の蛇口でももっと低くなっているはずです。(0.4mg/lというのは、水道法の1mg/lよりも厳しい管理目標になっています。)

従って、他の地域の水道水と変わらないか寧ろ厳しい水準です。

硬度は65と国内ではやや高い方に属しますが、軟水に近い中軟水で、余程舌が敏感な人でないと地方との差は感じられないはずです。まろやかさは残っています。

「おいしい水研究会」が、美味しい水道水の7項目にわたる水質条件にも、ほぼその条件をクリアしており、美味しい水道水と言えるのではないでしょうか。

さらに言えば、東京ではカルキ臭いと言われることを避ける努力もしています。

残留塩素の濃度については、水道法で蛇口時点では.1mg/l以上の濃度を定めており、上限は1.0mg/lとしていますが、東京都では、上限を0.4mg/lとさらに低めに設定しています。

さらには、残留塩素の測定も浄水場だけで行なうのではなく、各家庭に供給される直前の給水所と言われるところでも残留塩素を測定し、0.4mg/lを上回らないように二重監視をしています。

従って、カルキ臭いという現象が起こらないよう監視体制も敷いて美味しい水道水を提供する努力をしているのです。

都内でのキャンペーンなどでペットボトルのミネラルウォーターとの飲み比べをしてもらっても、半数近くの人が変わらないか、ペットボトルより美味しいと評価するようになっているのです。

なぜ赤ちゃんにすぐに飲ませられないのか?

赤ちゃんは生まれて数ヶ月は母乳やスキンミルクによって水分を補給しています。

しかし、離乳食を食べ始めると、その他の方法、ジュースなどでも水分補給をするようになりますね。

それでは、直接水道水を赤ちゃんが飲めるのは何時からなのでしょう。

水道水には雑菌の繁殖を防ぐため、残留塩素が含まれており、その塩素が気になって水道水は赤ちゃんにとって安全ではないという方もいます。

確かに、デリケートな赤ちゃんにとって初めて飲む水道水の塩素に反応して、下痢をする赤ちゃんもいないではありません。

しかし、それは、日本人がヨーロッパなどに旅行に行って硬水の水道水を飲んで違和感を感じたり、お腹を壊すのと似たようなものなのです。

硬水は毒ではなく、高ミネラルですから人間の体においては健康的なものです。

でも、飲み慣れていないために反応しているだけです。

赤ちゃんの塩素に対する反応も同じで、慣れの問題なのです。

放射能汚染も、東京の水道水には放射性物質は検出されていません。安全です。

赤ちゃんに飲ませられる時期

デリケートな赤ちゃんの腸内機能が備わってくるのは6ヶ月目くらいと言われています。

離乳食を始める頃ですね。

そのころには、お腹も耐性ができてきますので、水道水を直接飲んでもお腹を下すことも少なくなるはずです。

水道水のカルキ抜きについて

塩素が心配であれば、カルキ抜きと言う方法があります。

ペットボトルなどに入れて太陽にさらせば、半日くらいで塩素は抜けます。

但し、塩素が抜けるということは雑菌が繁殖しやすくなっていますから、すぐに飲ませる必要があります。

冷蔵庫ですぐに冷やしてから飲ませるのもいいでしょう。

なお、水道水の塩素(カルキ)の除去方法については「水道水の塩素除去の方法と影響とは?」にて詳しく説明しています。

赤ちゃんに浄水器を使うメリット

浄水器を使うという方もいますが、浄水器にかけても塩素は完全には抜けません。

法律で浄水器の場合、最低限の殺菌作用をする塩素を滞留させないといけないからです。

浄水器は不純物や鉄、さびを除くにはいいですが、塩素を抜く目的では適していないのです。

浄水器は不純物や鉄、錆を除去することができます。

そのためマンションや中高層の共同住宅に住んでおられる方の場合は、貯水タンクの管理状況や建物内の水道配管の老朽化によって、不純物やさびなどが蛇口から出ている可能性があるので、浄水器は有効です。

特に、赤ちゃんに飲ませるものについては、是非使われることをお勧めします。

いずれにしても、東京の水道水は世界でもトップ水準の安全な水なのです。その水道水の味を赤ちゃんにも教えてあげてほしいと思います。

なお赤ちゃんへの水道水への影響は赤ちゃんに水道水はどう影響するのか、徹底的に調べました!にてお伝えしています。

また、水道水に浄水器を使うメリットに関しては水道水に浄水器が必要かどうかを徹底的に調べました!にて詳しくお伝えしています。

 

熱中症対策としての東京の水道水

毎年夏場になると熱中症による救急搬送のニュースが毎日のように流されています。

対策として水分補給を切らさないようにとテレビなどでも流されていますが、どうしても外に出る機会に水分を持って出る習慣のない日本人にとっては水分補給は難しいようです。

そこで、東京の水道水が熱中症に対してどうかかわってくるのか見てみたいと思います。

温暖化の環境の中で熱中症の増加

CO2などの温室効果ガスによる温暖化は21世紀に入っても治まる気配がありません。

京都議定書に続いて新たな温暖化対策への枠組みは決まりましたが、米国で新大統領に選出されたトランプ氏は温暖化対策に対して否定的で、地球の環境悪化は止められそうもありません。

気象庁が日本の平均気温の推移を発表していますが、それによりますと、1898年以降の100年間で1.1度上昇となっているようです。気温の上昇に伴い、熱帯夜(夜間の気温が25度以上)や猛暑日(35度以上)も増え続けています。

その温暖化の影響で、我が国でも熱中症による救急搬送が毎年増加し続けています。

総務省消防庁によりますと、昨年のピーク時には、1週間で6,749件の熱中症による救急搬送が発生していました。

このように人間の引き起こしている環境悪化によって温暖化が進み、熱中症が増加しているのです。

熱中症対策になぜ東京の水道水はよいのか

熱中症は、体の体温が上がり過ぎるために生じる現象です。その予防には、帽子を被る、水に濡らしたタオルを首に巻くなどいろいろありますが、一番は水分補給を切らさないことです。

そのためには、外に出るときには水を持って歩き、こまめに水分補給をするということが必要です。

厚生労働省も水道水の利用を呼びかけています。

街頭の自動販売機には、冷えたコーヒー、お茶、ジュース、炭酸飲料に、スポーツドリンクまで取り揃えて売られています。

しかし、これらの飲み物は、糖分や塩分を過剰に取り過ぎて血中濃度を高めてしまいますし、お茶、ビールなどは利尿作用があるため、かえって水分を外に排出してしまいます。

従って、熱中症対策としては逆効果になる傾向があるのです。

そのため、厚生労働省は、水道水の利用を呼びかけている訳です。

特にヒートアイランドになりやすい東京などの都心では、外を歩く機会も多く、熱中症になりやすい環境にあるので、水道水は効果的です。

東京の水道水は、キャンペーンなどではペットボトルのミネラルウォーターよりも美味しいという方が半数近くになることもあります。

多摩川、利根川水系の水質改善、高度浄水処理などにより、臭みもなく、残留塩素も水質基準では1.0mg/lの厚生労働省基準区に対して0.4mg/lと管理目標を低めに設定しているため、美味しい水に変わっているのです。

従って、自宅の水道水をペットボトルや小型の水筒に入れて持ち歩き、こまめにそれを飲むことで、熱中症対策に大いに役立ちます。

水筒も従来のイメージから小型でスマートなデザイン性もあるものに変わってきており、かばんなどに入れて持ち歩いている女性なども多く見かけるようになりました。

ただ、その際、気になるからとカルキ抜きをした水を持ち歩くことは避けてください。

カルキを抜くということは、残留塩素がなくなるということであり、そうなると外に持ち歩いた場合、気温も高いので雑菌が繁殖する可能性が出てきます。

寧ろ、残留塩素のある状態で持ち歩いた方が安全なのです。

なお、マンションや中高層の共同住宅で水道水が心配だと言う方は、浄水器を通した水道水を持ち運べばよいでしょう。

浄水器では塩素を100%抜くことはできない仕組みになっていますので、安心です。

不純物やさび臭さなどは除いてくれます。

このように、温暖化が進む今、東京の水道水は見直されているのです。

是非、夏の暑い季節に外を出歩く際には、水道水を持ち歩いてください。

東京の水道水を美味しく飲む

以上のように、東京の水道水は、世界でも指折りの水と言えますし、美味しいと言ってもらえるように努力している水なのです。

そこで、この東京の水道水を美味しく飲む方法について、少しご紹介しましょう。

おいしいお湯の作り方

水道水には、雑菌の繁殖を抑えるために、残留塩素が含まれています。

普通の人にとっては特に感じない程度に抑えられていますが、非常に舌が敏感な人はカルキ臭さを感じるかもしれません。

そこで水道水を沸騰させてお湯にしてお茶を入れたり、コーヒーを入れたりしている方も見受けられます。

しかし、水道水を沸騰させると言う行為は、発癌物質として疑われているトリハロメタンという物質を発生させることになるのです。

塩素に熱が加わったときにできるのです。

残留塩素の濃度そのものが極めて低く抑えられているため、例え発生したとしてもごく僅かであり、将来飲み続けても問題のない量なのですが、塩素そのものよりも人体に対するリスクは大きくなってしまうのです。

そのため、水道水をより美味しくお湯にするためには工夫が必要です。

すなわち、先ずカルキ抜きをしてからお湯を沸かすと言う方法です。

カルキ抜きには、

  • ペットボトルやボールに入れて晴れた日に外で半日ほど置いておく方法
  • 室内で、汲み置きして2~3日寝かせる方法
  • レモンなどのビタミンCを一滴たらしてやる方法

などがあります。

浄水器は完全にカルキを除くことは規制上できないことになっていますので、別の方法でやらなければなりません。

そして、カルキが抜けたらすぐに沸騰させるのです。

時間を置いてしまうと塩素消毒が効かなくなっているため雑菌が繁殖してしまいますので、早めに火にかけて沸騰させてください。

沸騰してから2~3分そのまま沸騰させるといいでしょう。

残留塩素は抜けているため、トリハロメタンが発生することも無く、カルキ臭さもない美味しいお湯ができあがります。

そのお湯を使って、お茶なり、コーヒーなりを入れれば、本当に美味しくいただけます。

美味しい水道水の作り方

最後に美味しい水道水の作り方、飲み方をご紹介しましょう。

高度浄水処理をされた水道水の最後のネックはカルキ臭さが抜けきれないことでした。

それを除くためにはカルキ抜きをすればよいのです。

しかし、それだけで美味しく飲めるでしょうか。

「おいしい水研究会」の美味しい水道水の7項目にわたる水質条件にも含まれていますが、水道水を美味しい感じる水温というものがあるのです。

冷たい方が人間は美味しく感じるのです。

東京の水道水は平均で16.9度なっていますが、これは少し高めです。

人間が一番美味しく感じるのは、12~13度の水のようです。

従って、塩素抜きをした水道水は、まず冷蔵庫で冷やしてから飲めば、さらに美味しくいただけるはずです。

雑菌の繁殖予防にもなります。

なお、冷蔵庫にペットボトルなどに入れて冷やしておくことでも、カルキ抜きはできますが、時間がかかります。

室内と同じように2~3日は放置しておく必要があります。時間がかかりすぎです。

その日のうちに美味しい水道水を飲むには、やはり外で紫外線に当てて塩素を気化させてから冷やす方がいいと思います。

美味しい東京の水道水をさらに美味しくいただいてください。

東京の水道水は飲めるかのまとめ

今回の記事で東京の水道水について様々な視点や角度からお伝えしてきました。

東京の水道水は水道水が美味しいと言われている甲信越の人たちと変わらないレベルを誇っており、世界的にはトップレベルです。

安全性と言う点でも、世界でも有数の水質基準をクリアしています。

東日本大震災の原発事故も放射能物質は不検出でした。

東京の水道水は充分に飲むに値する水であると言えます。

今回の記事を通じて是非、世界でもトップレベルに値する東京の水道水の美味しさや素晴らしさを知っていただければ、とても幸いに思います。

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水や医療に関する書籍を複数発刊している大学教授です。

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